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標的になるのは野村、ソニー、東電、オリンパス

野村も餌食に!?企業問題続出で息を吹き返した総会屋

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 会社側は「報酬の6割は決算が良かった11年3月期以前の業績を反映したストックオプション(自社株購入権)による」と釈明しているが、株価は低迷、業績は大幅に悪化しており、株主は納得しないだろう。総会屋の反転攻勢の絶好の標的となる。

 かつて野村證券は、総会屋にとって金城湯地だった。97年には、空前の金融スキャンダルに発展した総会屋・小池隆一氏に対する利益供与事件を起こしている。政財界の黒幕であった児玉誉士夫氏系の大物総会屋、木島力也氏の影におびえた第一勧業銀行(現みずほ銀行)は、木島氏の弟子の小池氏側に460億円の巨額融資をした。そのカネで、小池氏は野村、山一、日興、大和の4大証券(当時)の株式を大量に購入、株価が値下がりしたので損失補てんを求めた。

 野村は、「花替え」と呼ばれる、自社株取引によって捻出した多額の利益を小池氏の口座に付け替えていた。野村は、「論談同友会」の幹部にも巨額の利益提供をしており、97年3月、酒巻英雄社長(当時)が引責辞任した。

 今年、大きな社会問題になった年金2000億円が消えたAIJ投資顧問事件で、野村の総会屋への利益供与事件に再びスポットライトが当たった。AIJの松木新平取締役は、酒巻社長の指示により、「花替え」で小池氏に損失補てんした、この時の野村の株式担当の常務だった。高卒の叩き上げから常務になった、有名人である。

 なお、今年の株主総会で、総会屋が虎視眈々と狙っているのは野村HDだけではない。実質的な国有化に移行する原発事故の東京電力、大飯原原発の再稼働を巡って経営が迷走中の関西電力。東電の株主総会は6月27日、国立代々木競技場第1体育館で開催される。昨年は会社側の想定を超える9300人の株主が集まり混乱したため、今年はホテルの会場よりもっと広いスペースを確保した。12000人までOKだという。

 オリンパスや大王製紙のような不祥事企業。ソニー、パナソニック、シャープの”テレビ大赤字3兄弟”の株主総会も波乱含みだ。

BusinessJournal編集部

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