電力会社社員「東電社員イジメも、明日は我が身！」

A　ただ、生産活動を考えると、企業側は原発の必要性を訴えたいと思いますよ。原発がなくても大丈夫っていう論を提唱している人たちがいますが、今すぐに、というのは現実的ではない。もちろん、原発がない国もありますから、脱原発というのは理論上可能です。でも、それには代替エネルギーを整えるための莫大なコストを、覚悟しなければならない。時間をかけて脱原発を目指すかどうかは、価値観の問題だと思いますよ。

B　これは個人的な意見ですが、原発をなくすということは、日本経済に与える影響を考えると、決して英断とはいえないと思っています。日本はなんといっても、まだまだ製造業が強い国です。そして、そこには多くの雇用も生まれていますよね。トヨタ1社に対して、どれだけの子会社があって、どれだけの人が働いているのか、っていう話です。でも、電気代が高くなったら、電気代はもちろん、人件費も土地代も安い海外で生産を行ったほうがいいですよね？　そうなれば、みんな日本から離れていき、日本経済の衰退スピードはより加速するんじゃないかな。僕はまず、脱原発を目指して新しい電源を構築するよりも、今ある原発の安全性を強化することのほうが、正しい判断だと思いますね。

C　僕も同じ意見です。今は何を言っても、我々が脱原発批判をしたら「原発を擁護したいんでしょ？」ととられてしまうので、なかなか意見を言うのも難しいんですけどね……（苦笑）。
（構成＝編集部）

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＜目次＞
【2】“黒い会社”を生み出す日本型雇用の限界
【3】芸能マネージャーが選ぶ”本当に働きたい”芸能プロ
【4】原発お膝元のイビツな利権構造