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ダマされないための「儲けのカラクリ」 第7回

朝日と日経以外は効果ゼロ!?でバレた新聞広告タブー

文=坂口孝則

 みなさんは、地方での全国紙の影響力の小ささについてどう思っただろうか? いわゆる地方部では、全国紙を購読している比率はきわめて少ない。

全国紙の影響力幻想

 いや、むしろ逆なのだ。

 都会部の人びとは、巨大メディアが全国を支配している幻想にとらわれる。しかし、地方在住者からすれば、「全国紙など読んだことがない」状況が一般的なのであり、全国紙の論調が世の中を動かしているなど、とても信じられない。

 ちなみに著者は佐賀県出身だが、「朝日新聞が世論を誘導する」だの、「読売新聞の世論迎合」だのという意味がそもそもわからなかった。全国紙を購読している地方の家庭であっても、たいていは父親が新聞を読み――といっても時間がないので1面だけしっかり読むものの、社説を飛ばしてあとは斜め読みし――母親がテレビ欄以外は捨てて、チラシだけを保管する。これが普通ではないか。

 メディアが世論をつくっている、というのは「言い過ぎ」であって、かつての私のように、多くの地方在住者は政治的なイデオロギーなどまったく意識してはいない。もっというと、新聞をちゃんと読んではいない。多くの読者が真剣に読む媒体だったら、宣伝広告費用があれほど安価になるはずはない。

 ビジネスの観点からすれば、都会部のひとたちが地方に新聞広告を出すときには、その効果について冷静になったほうがよい。新聞メディアは、購読者数以上の効果を期待することはできない。いくら安価に出稿できるからといって、購読者数の確認くらいは必須だ。それによって、一人あたり潜在顧客獲得コストの優劣が判断できるはずだ。実コストで考えると、むしろ都会部のほうが顧客獲得コストはまだ安価なこともある。

 もちろん最後にフォローしておくと、新聞の意義は薄れてはいない。

坂口孝則

坂口孝則

関西の某国立大学卒業後、携帯電話メーカーへ。購買部に配属される。バイヤーとして担当したのは200社以上。株式会社アジルアソシエイツ取締役、未来調達研究所取締役(現職)。バイヤー同士の情報交換ができる場、購買ネットワーク会発起人。「ほんとうの調達・購買・資材理論」主宰。メルマガ「世界一のバイヤーになってみろ!!」代表執筆者。コスト削減のコンサルタント、調達業務研究家。物流コンサルタント。
未来調達研究所株式会社

Twitter:@earthcream

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