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顧客の利便性よりコンプラが大事!? 日本郵政は大丈夫か…

野村、経産省まで…コンプラ馬鹿ゆえに「犯罪」を犯す企業や組織

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マニュアルにないことは判断しない

 笑えない話もある。中国では交通法規上、1台のトレーラーに載せて運ぶことができる車の台数が決まっているが、どのトレーラーも構造上、その台数を上回っており、罰金を払って違反状態で運ぶことが現地の「常識」になっている。その理由は、公安(警察)当局が罰金を収入源としてあてにしているからである。ある日系企業では、この「罰金」を予算化したら、日本の本社から「コンプラ上問題がある」との指摘を受け、現地は困ってしまった。

 企業では「本流」にいる人ほど、出世競争を意識し、足を引っ張られないように、「コンプラ」や「マニュアル」重視で、こうしたものに載っていない想定外のことを判断しないで逃げるケースが多い。判断しないほうが仕事は楽だし、ミスも少ないからだ。でもこれは、事前に決めた何か目に見える基準がないと、何も判断できないということではないか。企業の置かれた環境は目まぐるしく変化するので、想定外の事態に柔軟に対応できないし、変化をチャンスととらえて新しいルールをつくるくらいの気概で仕事をする人材も出てこないだろう。これでは会社が伸びるはずがない。
(文=井上久男/経済ジャーナリスト)

BusinessJournal編集部

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