ビジネスジャーナル > マネーニュース > Facebook使うの危ない?  > 2ページ目
NEW
ダマされないための「儲けのカラクリ」 第8回

今さらですがやっぱりFacebook使うのって危なくない?

文=坂口孝則

 あのー、みなさん間違っても、そのクルマは社用車として会社損金で減価償却していないですよね? 

 あきらかに彼女か愛人としか見えない相手との食事を、接待交際費で落としていないですよね? ちなみに、Facebookの写真に見える資産は、万が一のときに差し押さえられてもいいんですよね?

 プライベートな支出を会社経費として損金計上することはできませんけれど、わかっていてFacebookで公開しているんですよね?

……とまあ、私が心配する必要もないけれど、それくらい「大胆」な、というか、無防備な投稿が多い。もちろん、個人の生活を可視化・透明化したところで、清廉潔白であれば税務当局など怖くないだろう、とする意見もあるに違いない。しかし、むやみやたらに取引関係者・利害関係者を公にしてしまうことのメリットばかりではないはずだ。

Facebookとのほどよい距離感

 例えば、クルマを社用車として計上する場合は、「営業等の会社業務に使用しており」かつ「会社、あるいは近隣に駐車場がある」ことが必要となる。ただし、それを満たしていればどんなクルマでも大丈夫かというと、その妥当性については常に議論がつきまとう(つまり、高級車だったら認められないこともあるわけね)。なのにFacebookでリスクを自らさらすことはない。少なくとも私はそう思う。

 SNSで人と人が「つながる」ことの優位性ばかりが喧伝されているけれど、危うさについても述べておきたかった。

 それにしても、なんでまたインターネットを使って、自分たちの会社が羽振り良いことを自慢する必要があるのだろう。「いいね!」を押した会社からは毎日のように社長の豪華絢爛な遊びっぷりがニュースフィードに流れてくるし、「友達」の一人は高級ホテルに泊まり続ける様子を、ご丁寧に写真つきでアップしている。

 いや、もちろんこれらの注意点は、サラリーマンには無関係だといわれるかもしれない。ただし、自分が情報を発することの利点とともに、危うさも認識しておきたいのだ。SNSとの「ほどよい」距離感を意識するほうがちょうどいい。

危険がないFacebookの使い方

 ちなみに私はFacebookアカウントを持っており、毎日のように書き込んでいるものの、私生活や交友関係などはほぼ書き込んでおらず、ドラえもんとオタク趣味をひたすらつぶやいている。このような使い方がふさわしいものかはわからないけれど、危険はない。

 しかし、それにしても外国人のアカウントを見ると、あまりに赤裸々に個人情報を公開していることに驚く。自分の子どもの名前と年齢を公開してしまえば、企業のマーケティングリストに載ることは明確だ。マーケッターたちがFacebookは宝の山というのもよくわかる。これまでお金を払って集めていたデータを、むしろ参加者がタダで公開してくれているのだ。しかも、趣味嗜好などの属性つきで。これほど儲けのタネが転がっている時代はないというわけだ。

坂口孝則

坂口孝則

関西の某国立大学卒業後、携帯電話メーカーへ。購買部に配属される。バイヤーとして担当したのは200社以上。株式会社アジルアソシエイツ取締役、未来調達研究所取締役(現職)。バイヤー同士の情報交換ができる場、購買ネットワーク会発起人。「ほんとうの調達・購買・資材理論」主宰。メルマガ「世界一のバイヤーになってみろ!!」代表執筆者。コスト削減のコンサルタント、調達業務研究家。物流コンサルタント。
未来調達研究所株式会社

Twitter:@earthcream

今さらですがやっぱりFacebook使うのって危なくない?のページです。ビジネスジャーナルは、マネー、, , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!