“わがまま”パナ・富士通・ルネサス半導体事業統合が崩壊寸前!?

　一方、ルネサスにしてみれば、資金繰りが厳しいだけに、安値で手放せない台所事情もある。生産技術的にもTSMCと富士通は同じだが、ルネサスは異なるため、TSMCはラインをそのまま使えないというネックもあり、「そこまでして買う必要はあるのか」と市場は冷めた見方をしている。

果たして呉越同舟の3社はどこに行き着くのか。

　出し抜けで売却を決めてしまう企業が出てくるのか？

　3社は年内決着を目指しているだけに、秋以降、水面下での駆け引きが激しさを増しそうだ。
（文＝江田晃一／経済ジャーナリスト）