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【対談】岩瀬大輔・中川淳一郎「仕事がデキない人の条件」

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 で、それは僕が「仕事は自分ひとりでやるものではなく、みんなでやるもの」だと考えているからなんですよ。わからないことがあれば上司に尋ねてアドバイスをもらうほうが早く、確実に終わらせられるだろうし、赤字で修正をたくさん入れてもらうほうが絶対に仕上がりもよくなるから、そりゃうれしいですよ。上司を巻き込んで仕事をすれば、いいことずくめじゃないですか。

 よく「地頭が違う」とか「アタマの回転が」なんて視点から仕事ぶりを語る場合がありますけど、そういう問題ではなく、単純に仕事への姿勢とか、基本的な事柄を実践するのが下手なだけなんだろうな、と思うんです。

常識があれば優秀な会社員になれる

【対談】岩瀬大輔・中川淳一郎「仕事がデキない人の条件」の画像3中川淳一郎氏
中川淳一郎氏(以下、中川) 普通に常識があって、普通に合理的な考え方ができる人であれば、けっこう優秀な会社員になれるはずなんですよね。

岩瀬 相談もせず、指摘も嫌がり、自分で抱え込んでしまうような人のことを「鈍臭くて、優秀ではない人」みたいに見ていたこともあったのですが、意外にそういう行動を取ってしまう人が多いんだな、と知ってから、仕事の能力に関して、見る目が変わりました。仕事で差がつく要素って、地頭がどうとかではなく、例えば、足ることを知る能力だったり、“会社ゲーム”のルールを知っていたり、そのゲームを攻略する上で役立つちょっとしたコツ(上司に何でもすぐに相談するなど)をつかんで実践できたりとか、ものすごく基本的な事柄なんじゃないかと。

中川 そういうことですよねぇ。たぶん「困ったら相談しよう」みたいな単純なルールを知っているかどうかで、仕事の質が決まってくる。そもそも上司の役割って、そこじゃないですか。「相談に乗ってやる」ことが仕事。

岩瀬 その通りです。よく「上司が忙しそうだから、相談するのは気が引ける」とか言うんですけど、「いやいや、上司の仕事は、みんなを助けてあげて、引き上げることなんだから、どんどん質問しに行きなさい!」と奨めているんですよ。この話とも関連しますけど、僕、最初に入った外資系コンサル時代とか、ぜんぜん仕事がキツくなかったんですよ。周りからは「キツイでしょ?」とずいぶん聞かれたんですけどね。

 で、それは別に仕事ができたとか能力が高かったからとかではなく、自分にできることとできないことの見極めだけは、とりあえずできていたからなんですよ。だから、自分にできることをさっさとこなして、あとは早く上司や先輩に相談しに行き、必要があれば助けてもらう、といった仕事の進め方をしていたんです。ただ、多くの人は、自分にできないことに対してずっと煮詰まって、悩んでしまう。それで悶々として「ツラい」「キツい」って言ってる人が多いのかなって思うんですよ。

できないことに、悩んではいけない

中川 頑張れば自分は何でもできるんだ、みたいな考え方がそもそもダメでしょう。気張る必要ないし、できないことに悩んで、ムダに時間を費やすほうがはるかに遠回りで、周囲にも迷惑をかけるわけで。できないことはできる人にやってもらったり、詳しい人に相談して教えてもらえばいい。

岩瀬 そうですね。なんだかんだ言ったところで、いわゆる“仕事力”なんて、たぶんそういう単純なことに気づけるかどうかで大きく変わりますよ。

中川 ペコペコとアタマを下げたり、上の人たちにかわいがられたりする能力が、思いのほか重要だったりしますしね。

BusinessJournal編集部

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