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総合商社M、平然と取引先にバックマージンを要求する不正の実態…双方にメリット?

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 裏社会的な視点からこのケースを読み解いてみると、もうひとつのポイントが浮かび上がってくる。Rさんが経験した請求書の郵送という無言の圧力は、見積額に上乗せした支払い=余剰金を使った、双方にメリットのある共犯関係を成立させていると言えるだろう。商社メーカーの間で取引が継続することは、双方(特にメーカー側)にとって望ましい。

 商社の担当者には、わかりやすいかたちでメリットがある。一方でメーカーの側も、担当者の要求をのむことで取引を続けることができる。たとえそれが、リベートの要求が条件であったとしてもである。だからこその共犯関係なのだ。

 裏社会では相手を縛るために、契約書ではなく罪の意識の共有をする。例えば、それがリンチや殺人だったりすることもある。それこそが共犯関係なのである。そこへきて今回の請求書のケースでは、現金を直接やり取りせず「無言の圧力」という手の込んだ回りくどいやり方をしているので、単純な賄賂よりも発覚するリスクも少ない。M社とRさんのメーカーの関係は、これまでも続いてきたし、今後も継続していくだろう。

「バックマージン」は禁じ手だからこそ、ビジネスシーンで発覚しにくいかたちで発展していったブラック・マネジメントなテクニックなのだ。
(文=丸山佑介)

BusinessJournal編集部

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