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牛窪恵の女ゴコロがブームをつくる!第9回「スリル合コン」

スリル合コンが密かなブーム?女子たちがハマるワケ 手錠、お化け屋敷…

文=牛窪恵
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 スリルがやみつきになる……。

 先日、東京・目白の「ホテル椿山荘東京」(旧フォーシーズンズホテル椿山荘 東京)で実施された、宝探しイベント「クローズド・レストラン」の取材時にも、まさに同じ話を聞いた。

 クローズド・レストランは、宝探しサイト「タカラッシュ!」を運営するラッシュジャパンが、ホテルと共同で企画するイベント。ホテル内で食事と謎解きを楽しむ、大人向けの謎解きイベントだ。

slillgoukon0321_06.jpgホテル椿山荘東京の謎解きイベント「クローズド・レストラン」は、大盛況)

 ふだん、タカラッシュ!がパートナーとして組むのは、ホテルだけではない。テーマパークや商業施設、地方自治体などさまざま。

 いずれも、20~30代女子に「謎解きが難しい」「だからこそ楽しい」と人気を呼び、全国でブレイクしている。

 私が取材したクローズド・レストランは、いわゆる合コンではない。ただ、同イベントの1月実施分(昼・夜2回)の参加者・計およそ160人のうち、なんと半数近くはタカラッシュ!の“ファン(リピーター)”で、

「ほかにも、あちこちの謎解きイベントに参加経験をもつ、女性のようです」と、同ホテル(藤田観光)・営業企画担当者。

 あちこちに参加する。この時点で、すでに“やみつき”だろう。

 一方で、“やみつき(リピート)”は、「そこでの完結を求めない」ことの裏返し。合コンの完結型は、本来「異性と出逢える」ことのはず。でも、スリル中毒の女子は、たぶんそこを求めない。

 手錠でつながれたり、お化け屋敷に放り込まれるといった“非日常”、あるいは「どこかに犯人やテロリストがいる」「宝が隠れている」といった“謎解き”自体は楽しい。そのドキドキを、恋愛と錯覚することもあるだろう。

 でも、その錯覚が持続しないことは、先の「吊り橋理論」でもよく言われる通り。B子さんも、

「お化け屋敷から出た直後は、『ちょっとええやん』って思った男子がいた。でもその後の謎解きゲームのとき、アホみたいに酔っ払ってる姿を見たら、途端に『やめとこ』ってなった」

と笑う。

 20~30代のスリル好き女子を中心に、人気を集める「スリル合コン」。リピーターが多い、クチコミも呼びやすいとあって、ビジネスとしては確かに有望だ。事前チケット制をとる企業も多く、ある程度の採算も見込めるだろう。

 だが、そこに「男女の出逢い」という、別の結果を求めるのは、ちょっと難しいのか
もしれない。男性諸氏は、とくとご注意あれ。

牛窪恵

牛窪恵

マーケティングライター、世代・トレンド評論家、有限会社インフィニティ代表取締役。1968年、東京都生まれ。日本大学芸術学部映画学科(脚本)卒業後、大手出版社に入社。5年間の編集およびPR担当の経験を経て、フリーライターとして独立。2001年4月に、マーケティングを中心に行う有限会社インフィニティを設立。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系列)、『キャスト』(朝日放送系列)、『あさナビ』(テレビ朝日系列)などに出演中。トレンドやマーケティング関連の著書が多数あり、「おひとりさま(マーケット)」(2005年)、「草食系(男子)」(2009年)は、新語・流行語大賞に最終ノミネートされた。近著は『アラフォー独女あるある! 図鑑』(扶桑社)。

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牛窪恵【公式ブログ】

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