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名門麻生家が九州経済を牛耳る!?

異例人事! 麻生財務相の実弟が九州財界会長に就任の舞台裏

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 ぎょうせいのM&Aは金融界を驚かせた。株式会社麻生の12年3月期の長短借入金は356億円。買収資金が、それに匹敵するほど大きかったことだけではない。ぎょうせいは、みずほ銀行が持て余している問題案件だったからだ。

 ぎょうせいは法令・法規の関連書籍を手掛ける老舗出版社。過去に米誌『フォーブス』の日本版(現在は休刊)を出していたことで知られ、01年度の売上高は出版業界7位の760億円をあげ、大手にランクされていた。だが、創業者の死によって暗転。事業を引き継いだ養子の社長が、相続税12億円を脱税したとして逮捕されたのをきっかけに業績は低迷。06年にMBOによって創業者一族を追放した。MBO資金を出したみずほ銀行は、ぎょうせいの受け皿企業を探していた。

 みずほ銀行の問題債権の肩代り先となったのが、株式会社麻生だった。「麻生はババをつかむことにならないか」と懸念された理由だ。その麻生の会長である麻生泰氏が九経連の会長に就くというのだ。

●ヤマト樹脂光学の久保村広子・元社長と麻生家の関係

 2月22日、東京地検は医療機器販売会社ヤマト樹脂光学(破産)の元社長、久保村広子容疑者(79)を詐欺罪で起訴した。起訴状によると久保村被告は2008年2~3月、大学病院などから医療機器を受注したとする虚偽の売買契約書を、りそな銀行に提出して同行から40億円を騙し取ったとされる。

 実は、久保村被告と麻生太郎氏は浅からぬ関係にあったのだ。久保村被告が08年に別の汚職事件で逮捕されたとき、麻生氏の政治資金団体に献金していたことが判明して大騒動となった。今回、5年前のスキャンダルが蒸し返された。

 久保村容疑者が汚職容疑で逮捕された08年8月当時、麻生氏は自民党幹事長。翌9月24日に、内閣総理大臣に就任した。汚職事件そのものはベタ記事扱いだったが、麻生首相のスキャンダルとあって大騒ぎになった。

 疑惑は3点ある。ひとつはヤマト社は95年から06年の12年間、麻生首相が支部長を務める自民党福岡県第8選挙区支部や首相の資金管理団体「素淮(そわい)会」に計400万円に上る献金をしていたこと。

 ふたつ目は麻生首相(当時外務大臣)が07年6月15日、ヤマト社の創立40周年記念パーティーに出席して「堅実な商売をしている久保村さんのやっている仕事にお力を賜りますように」と挨拶したこと。これだけだったら政治家と支援者の関係にすぎないが、両者にただならぬ関係があると思わせたのがみっつ目の事実である。医療機器納入をめぐる汚職事件で社長が逮捕され、破産したヤマト社のコンタクトレンズ事業部の事業を継承した会社の役員に麻生巌氏が名を連ねていたことだ。

 この会社は医療系投資会社のキャピタルメディカル(東京都港区)。05年2月の設立である。ヤマト社が破産手続き開始決定を受けた08年8月11日付でキャピタルメディカルが事業を継承することでヤマト社と合意していた。

BusinessJournal編集部

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