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欧州市場は回復の兆しがみえず……

日本板硝子3期連続最終赤字の見通し 英ピルキントン買収は完全に失敗だった

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 藤本氏はピルキントンとの買収交渉を進めている最中の05年11月、周囲を呆れさせた。結露防止のエコガラス「真空ガラススペーシア」のイメージキャラクターに、タレント・千秋を起用したのだ。実の娘だ。同族会社だって実の娘をCMに使うような恥ずかしいことはやらない。東証1部上場の経営トップが平気で公私混同をやらかしたわけだ。

 吉川恵治社長は5月16日の会見で、「リストラは14年3月期までの予定で着々と進んでいく」と語る。スマホやタブレットに使う、厚さ1ミリ未満の超薄板ガラスで15年3月期に最終損益段階で黒字転換を狙う。黒字にするためには売り上げの4割を占める欧州事業の立て直しが不可欠だ。しかし、欧州市場は回復の兆しが見えてこない。ピルキントン買収で大きく膨らんだ有利子負債の削減など課題は山積している。

 英ピルキントン買収がもたらした負の遺産は、あまりにも大きく、そして重い。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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