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証券会社の広告満載のマネー各誌から、“あえて”NISA活用法を整理~来年荒れ相場か

文=松井克明/CFP
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●楽天広告だらけのマネー誌

 そんな状況を思いつつページをめくると、ネット証券のSBI証券の「豊富な商品ラインナップ&低コストでNISA口座がフル活用できる!」との見開き広告が目に飛び込んできた。さらにページをめくると、「証券と銀行の連携で金利アップ&振込手数料ゼロに! 合わせ技で最大10倍も! 楽天ポイント最強ゲット術!」と、7ページに及ぶ楽天証券をはじめとする楽天グループの広告が掲載されていた。広告頼みの雑誌業界とはいえ、露骨なタイアップ記事。これではスポンサーに都合が悪いことは書けない。

 さらにそれにとどまらず、「日経マネー」「ダイヤモンド・ザイ」「ネットマネー」の3誌とも、表4(裏表紙)広告は「NISAをはじめるなら比べて納得!楽天証券」という宣伝で占められている。

 なお、楽天証券に関しては、株高の恩恵を受けて、証券手数料収入が急伸中。ネット証券においてはSBI証券の35%に続く15.3%で、業界第2位のシェアを占めている。銀行や証券などの金融事業の収益が前年比で2倍に増えており、楽天自体、金融を中心とした企業になりつつあるのだ。

「ネットマネー」は「NISAに適しているのは、日本フエルトやティー・ワイ・オーなど、配当利回りが高い優待株です。長く楽しく保有するなら、株主優待限定商品が人気のオリコンやタカラトミーもオススメ」「長期保有で優待品がグレードアップするビックカメラやSHO-BIがNISA投資ぴったり」といった優待株ブロガーの声を紹介する(特集『ワンコイン500円ポッキリで買える株246銘柄!』)。さらに、ベテラン投資家が好きそうな相場格言も紹介する。「新年の干支である午(うま)年は、残念ながら相場が荒れ模様になる傾向が強い。相場格言では『午尻下がり』と表現され、パフォーマンスは十二支中で11位」だというのだ。確かに、4月には消費増税があり、それ以降は不透明だ。アベノミクスで沸いた13年で相場はピークアウトとなりかねない。アベノミクス投資バブルに沸くマネー3誌にとっては、嫌な格言かもしれない。
(文=松井克明/CFP)

松井克明/CFP

松井克明/CFP

青森明の星短期大学 子ども福祉未来学科コミュニティ福祉専攻 准教授、行政書士・1級FP技能士/CFP

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