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時短勤務、育児費支給…ママ社員積極活用の企業に聞く、その狙いと課題~カギは意識改革?

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DACグループのダイバーシティ委員会委員長、川崎恭子氏(撮影=山本宏樹)
 女性にとって人生の転機となる妊娠・出産は、仕事においてこれまで積み上げてきたキャリアと向かい合うきっかけとなる。女性の社会進出が進みつつあるとはいえ、まだまだ育児と仕事の間で悩まされる女性は多い。


 一方、ここ数年、せっかくスキルと経験を身に付けた女性社員が離れてしまうことを大きな損失と考える企業が増え、時短勤務や育児手当支給など、子供を持つ女性社員、いわゆるママ社員が安心して仕事に取り組める制度整備に積極的に取り組む動きも広がっている。

 こうしたママ社員を含め、親の介護に忙しい社員や障害者、外国人などさまざまな社員の価値観を企業が受け入れ、制度を整備し、多様な社員の能力を引き出す「ダイバーシティ・マネジメント」という言葉も浸透しつつある。

 そんな中、創立50周年記念事業として、10年がかりで世界七大陸の最高峰の登頂に社員が挑む「セブンサミットプロジェクト」をはじめとして、数多くのユニークな活動を行っている総合広告代理店・DACグループでは、2年前から社内にダイバーシティ委員会を設立し、多様な人材が働ける会社のあり方を模索している。

 今回は同委員会の委員長を務める川崎恭子氏に、主に女性活用に焦点を当てた同社の具体的な取り組みと、発展途上段階におけるその課題を聞いた。

--まず、貴社がダイバーシティ委員会を設立したきっかけを教えてください。

川崎恭子氏(以下、川崎) 弊社グループ代表の石川和則は、私が入社した16年前から「積極的に女性を活用していきたい」と語っていました。社長の理念を結実させるかたちで、2年前にダイバーシティ委員会が発足し、今期で3年目になります。委員会としては男女や子供の有無に関係なく、社員全員に自発的なキャリアを築いてもらうこと、そして「世界で一番働きたい会社」をつくることを目標としています。

--具体的には、どのような取り組みをされているのでしょうか?

川崎 子供を持つママ社員の多くが使っているのが「時短勤務制度」です。9時〜17時までが定時のところ、10時〜16時という勤務を選択している人もいます。また、保育費も1年目は最大半額まで支給をしていますね。そのほかにも、他部署の先輩社員からアドバイスをもらう「メンター制度」などもあります。

--そのような制度を整えることで、会社としてはどのような効果を見込んでいるのでしょうか?

川崎 例えば、7〜8年会社で働いてきたにもかかわらず、30歳前後で出産してキャリアを終えてしまうというのはもったいない。会社としても、社員への投資や、社員が生み出す利益を失うことになります。社員の側から見ても、積み上げてきたキャリアを捨てることはもったいないですよね。子供を持つ女性社員に安心して長く働いてもらうことが、会社にも社員にも双方のプラスになるんです。女性が働きやすい制度を整えてきたことによって、DACでは女性が6割を占めるようになりました。