NEW
【premium限定連載】出版界 ホンネとウソとウラ話 第4裏話

今期また大幅ダウンでヤバイ! 雑誌不況で根幹揺らぐ出版界

【この記事のキーワード】

, , , , ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「視点をクリアにする情報誌 月刊サイゾー」の記事がウェブ上で読める「サイゾーpremium」の記事から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。

BJ_1402_zasshi.jpg
『再起動せよと雑誌はいう』(京阪神Lマガジン)

 いよいよ雑誌の時代が終焉を迎えようとしている。

 出版科学研究所が12月25日、2013年出版物の売り上げは書籍・雑誌合わせて1兆7000億円を下回り、書籍は8000億円弱、雑誌は9000億円弱にまで減少すると発表した。この数字を見るだけで、雑誌は終焉といえるだろう。

 1970年代後半からは雑誌の売り上げが書籍を上回り始め、「雑高書低」と呼ばれる"出版流通の主役は雑誌"という状態が約40年間続いてきた。雑誌の売り上げが書籍を上回り始めたのは1976年。当時は書籍が5200億円、雑誌が5435億円とその差はわずか約235億円に過ぎなかった。

 雑誌の売り上げだが、ピークだった1997年には、その額1兆5644億円であり、書籍の売り上げがピークだった1996年の1兆931億円に比べて、その差は5000億円弱にまで広がっていたのである。雑誌の黄金期といわれるのは1980年~90年代。「週刊少年ジャンプ」(集英社)が雑誌としては最大部数となる653万部を記録したのも90年代半ばのことである。

 その後の凋落から16年経った12 年には、なんとその差が1000億円にまで縮まった。16年で実に6359億円もの売り上げを失い、書籍の倍以上のスピードで市場を縮小させていった。出版不況などというが、むしろ雑誌不況と呼ぶほうが実態を正確に表現しているのかもしれない。

 雑誌の年平均の減少額は約400億円。書籍の直近3年の減少額は200億円以内に落ち着いているので、3~4年後には「雑低書高」の時代に入るのは間違いないだろう。

 なぜ、ここまで雑誌に未来がないのか。出版科学研究所の調査数字を見れば、一目瞭然だ。まずマイナス成長となった98年から、今まで1度たりとも年間売り上げはプラスになったことがない。書籍は02年、04年、06年の3度プラスに転じている。これはひとえに「ハリー・ポッター」(静山社)シリーズのブームによるものと見られている。

 さらに推定販売部数がひどすぎる。ピーク時の95年には年間販売部数が39億冊もあったのだが、12年には18億冊と半数以下になってしまった。購買動向をみる上では、売り上げ金額よりも販売部数が如実に実態を示す。まさに売れなくなった雑誌の実態が明らかになっている。

 また、この時期恒例ではあるが、取次会社の新年会で年末年始の書店売り上げ動向が発表された。それを見ても、雑誌は目も当てられない状態だ。書籍は数%程度のマイナスで下げ止まり感もあるというほど事態は落ち着いてきたが、雑誌は、月刊誌や週刊誌という定期誌が2桁減という有様だったのだ。

 インターネットをはじめとする情報入手手段の拡大や中小書店などの販売拠点の減少などが、雑誌が売れない要因といわれている。それでも雑誌の売り上げの多くを担ってきたコンビニエンスストアは、店舗数を拡大させており、14年は5000店近い出店を予定しているという。それほどコンビニは増えているにもかかわらず、コンビニ1店あたりの雑誌売り上げは減少しているのだ。

 まして、東日本大震災という未曽有の災害があった11年は大きく前年を割ってしまうのはわかるが、12年、13年共にそれ以上に落ち込んでいるのだから、もはや二の句が継げない。ここまでくれば、一誌一誌の雑誌が良い悪いというレベルの話ではない。雑誌というメディア、媒体の価値・機能そのものに問題があるのだ。

続きは、サイゾーpremiumでご覧いただけます!