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家入一真に聞く「都知事になって何をしたいの?」異例の選挙戦術、具体的政策は対話で

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–家入さんは今回の選挙で、ネットで演説を行う、ボランティアや選挙資金もネットで集めるなど、ユニークな選挙戦術を数多く取り入れていますが、その狙いはどこにあるのでしょうか?

家入 独特ともいえる選挙戦術を取っているのは、浮動票を獲得したいという戦略でもあります。実際、なんのバックボーンもない私が獲得し得る票は、浮動票しかないのです。しかも今回の選挙は、35歳以下の世代が抱えている問題が露出する選挙でもあると思います。世界的に先進的な課題を抱えた過密都市で、しかも20年にはオリンピックも開催されます。そんな東京で、古代ギリシア・ローマ時代に老若男女が市民広場で政治・経済を対話しながら決めてきたアゴラのような政治を行うんです。政治的なバックボーンがあるさまざまな対立候補の皆さんと後ろ盾のない私が対話して政治を考える、それは本当の政治の戦いでもあると思うんです。

●思い切った行政改革で、行政コスト半減を目指す

山口 もう一つ、家入さんならではの行政改革もできます。テクノロジー分野で思い切ったメスを入れるといったことは、政治的しがらみのない家入さんしかできません。

–具体的には、どのような改革を想定していますか?

家入 行政システムは、大手IT企業が独占してシステム構築と保守をしています。しかし、このコストがべらぼうに高い。多分、ITベンチャー企業がそこに参画すれば、100分の1、もしかしたら1000分の1のコストでシステム構築も保守もできるでしょう。私はIT企業家として、この“IT土建のボラレ問題”を解決できます。さらに、従来型のメインフレームではなくてクラウド型のシステムにしてオープンデータ、オープンガバメントにすれば、明らかに運用コストも大幅にダウンできます。医療情報なども細かくシェアできるようにすれば、医療費も含めた行政コストは大幅に削減できます。極端にいえば半減できます。行政手続きも、窓口まで行かずにすべてネットで完結できるようになります。

山口 政治にも大手IT企業にもしがらみがない家入さんであれば、自由な発想で適材適所な人材の登用ができるし、IT土建にも正面から対抗できます。

–そのほかに家入さんがもし都知事になったら、どのようなことに取り組みたいとお考えですか?

家入 そこも対話していきたいと思います。私は、大きな方針として、東京を「全員の居場所がある都市」「老若男女が市民広場で対話しながら政治・経済を決めていく都市」「正しいこと、適正なことができる都市」にしていきたいのです。「東京をぼくらの街に」とのコンセプトは、そういった政治をする、いわば「政治2.0」を実現したいということなんです。それが、今回の都知事選出馬の本音です。正直なところ、選挙戦は厳しいですが、新しい選挙のあり方や若者の政治離れを食い止めるためのきっかけになってほしいと思います。

–今回の立候補のための供託金をライブドア元CEOの堀江貴文氏から借りたことも、話題になっていますね。

家入 私はお金がなくて、選挙戦は一人でツイキャス【編註:ツイットキャスティング/無料で動画を生中継できるネット上のサービス】だけやる予定だったんですが、選挙の供託金がなくて「誰か供託金、貸してくれないかな」とつぶやいてみたら、選対のメンバーでもない堀江さんから「オレが貸してやるよ」と言ってくれたのがきっかけです。それで、記者会見の時に応援に来てくれるようにお願いしました。今でも選挙陣営には入っていないので、直接堀江さんが選挙に関与しているわけではないです。クラウドファンディングで選挙資金は集まってきたので、お借りした供託金は、そこからお返しする予定です。
(構成=大坪和博)

BusinessJournal編集部

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