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非常食、なぜ秘かにブーム?各社注力で新商品続々、味とコスパ向上で通常食と遜色なし

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通販サイト「あんしんの殿堂 防災館」より
 2011年の東日本大震災をきっかけにして、非常食や飲料水などを備蓄する家庭が増えているという。一口に非常食といってもさまざまなタイプのものがあるが、真っ先に思いつくのは乾パン、缶詰、レトルトご飯などだろう。いわゆるカップ麺などの即席麺もあるが、即席麺メーカーを中心に構成される日本即席食品工業協会は、今年の春をめどに即席麺の消費期限を延長すると発表。食品メーカー各社も「おいしくて、長い消費期限」を求め、技術開発に取り組んでいるようだ。そのかいもあってか、近年は普段の食事の代用食として十分満足できる非常食が増えている。

 そこで非常食に関する最新状況について、防災グッズを中心に各非常食を取り揃えている通販サイト「あんしんの殿堂 防災館 YAHOO!店」店長の奈良部氏に話を伺った。

「そもそも非常食の明確な定義というのは決まっていません。長い間、保管できるものというのが非常食になるということです。ただ、カップ麺を非常食として常備されているご家庭も多いのですが、カップ麺のほとんどは消費期限が1年もないものが多いので、実際にはそれほど非常食には向いていないのです。だいたい非常食と呼ばれるものは2年以上の消費期限があるものとされています」

 震災直後は流通が一時止まったため、都内をはじめ各地のスーパーやコンビニエンスストアで食料品が棚から姿を消すという事態が起こった。やはり有事に備えて非常食の備蓄を行っておくべきだと奈良部氏は話す。

「東日本大震災後は工場も止まってしまって、製造が間に合わず、非常食も入荷半年待ちなんてこともありました。実際に自治体や企業などは年度末に非常食の買い直しを行ってらっしゃるところも多いですね。基本的に、そのような大量購入の方は5年で新しいものに更新するということが多いようです」

 実際に東日本大震災後は、商品によっては、月の販売総数は3~4倍。震災が発生した2011年度は、前年対比で2倍以上の売り上げがあったという。

「当時は余震があるたびに不安を感じて、非常食を購入される方も多かったのですが、最近は地震が起こっても、その感覚が薄れたのか、売り上げに変動はありません。やはり震災が起こった日や、南海トラフの被害想定などニュース報道をきっかけに思い出してご購入いただく方が多いようです。また、実際に震災の被害に遭われた地域は防災に対しての意識が非常に高く、1995年の阪神大震災で被害の大きかった兵庫県とそこまで大きな被害を被らなかった大阪府では、売り上げに5倍ほど差があります」

●新たな人気商品も続々登場

 ちなみに最近、人気が出てきたのは「お菓子の缶詰」。ようかんやビスコなどのクッキーといった菓子類が缶詰に封入されているものだ。

「甘いものはお子様をお持ちの家庭にオススメですし、地震のショックで食が進まないという場合にも適しているでしょう。普通に販売されているものの包材などを工夫して非常食にしているので、味は満足いただけると思いますよ。また、弊社で取り扱っている商品で特に人気なのは、アルファ米のシリーズです。私も五目ご飯が気に入っています。時々、お昼ご飯として食べるのですが、お湯を注いだら15分、水を注いだ場合でも60分で食べられるようになるんです。被災した時にはなかなか取りづらい野菜も入っているので、重宝すると思います」