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『情熱大陸』のつくり方~番組Pに聞く、テレビの今と将来「ネットと規制を“利用”する」

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『情熱大陸』のつくり方~番組Pに聞く、テレビの今と将来「ネットと規制を“利用”する」の画像1福岡元啓氏(撮影=山本宏樹)
 1998年の放送開始から今年で16年目に入り、5月4日の放送回で800回を迎える人物ドキュメンタリー・テレビ番組『情熱大陸』(毎日放送/TBS系で全国放送/毎週日曜夜11時~)。取り上げられる人物は、人気のプロスポーツ選手や芸能人といった有名人から、農家や医師などの一般人にまで及び、多岐にわたる。取材期間は長いケースでは3年になることもあり、密着取材中に出演者が見せた意外な素顔がそのまま放送され、視聴者を驚かせることも多い。今回はそんな『情熱大陸』5代目プロデューサーで、3月に『情熱の伝え方』(双葉社)を上梓した福岡元啓氏に、『情熱大陸』制作の舞台裏やテレビを取り巻く環境の変化、そしてテレビの持つ可能性について聞いた。

–福岡さんは、10年以上続いていた『情熱大陸』の5代目プロデューサーに、2010年に就任されました。本書によれば、就任直前の福岡さんはそれまで担当されていた番組が立て続けに終了して、やや仕事にあぶれ気味だったとのことですが、その福岡さんがプロデューサーに抜擢された理由はなんだったのでしょうか?

『情熱大陸』のつくり方~番組Pに聞く、テレビの今と将来「ネットと規制を“利用”する」の画像2『情熱の伝え方』(福岡元啓/双葉社)
福岡元啓氏(以下、福岡) 新風が期待される部分があったのではないでしょうか。一般論ですが、番組が長く続き、あまりに凝り固まっていくと、番組は終焉を迎えていくしかなくなりますので。バラエティ番組と報道番組の両方を経験していたので、経験を生かして頑張ろうと思いました。

–各回で取り上げる人物の人選は、どのようなプロセスで進められるのでしょうか。

福岡 パターンが3~4個あって、一番多いのは普段お付き合いしている番組制作会社からの企画の持ち込みです。一般的に、ひとつのテレビ番組では5つくらいの制作会社が持ち回りで制作していくのですが、『情熱大陸』はオープンコンペ方式なので「どの制作会社が企画を持ってきてもいい」というスタイルなんです。

 また、自分で調べて、スタッフに「条件が揃えばこの人でやってみたいから、ちょっと調べてみてくれませんか?」と言って、条件が合えばやることもあります。

 つい先日取り上げた肺移植医の大藤剛宏先生は、これは初めてのケースだったんですけど、大藤先生から直接私宛てに手紙が来たんです。私も大藤先生が地元で有名だということを知っていたし、取材の条件が合えばやってもいいかなと思ったので、あるスタッフに調べてもらった上で判断して、やるということにしました。

 あとは局内からの提案というのもあります。例えば報道局とかスポーツ局や制作局で、スケジュールが合えば自分たちでやりたいという企画を受けて、こちらで判断するというケースです。

–各回で取り上げられる人を見ていくと、AKB48などのとてもメジャーな人もいれば、世間一般的にはほぼ無名に近い人もいますが、どのような基準で選ぶのでしょうか?

福岡 この番組では、各界のナンバーワンの人をやるべきだと思っているんですよ。ただ、ナンバーワンにこだわりすぎると重鎮しかできなくなってしまうので、今一番注目されている人もやるべきで、有名無名を問うべきではないと思っています。そして、ラインナップとして無名ばかりでも有名ばかりでもよくないと思っていて、一応「今年の顔」は揃えたいということは意識しています。

BusinessJournal編集部

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