楽天は同業種から複数社の加入を認める方向であると伝えられており、楽天市場に出店している企業の持つリアル店舗での導入を推進するなど、対応店舗を大規模に拡大する方針だ。またTポイント等も以前は中堅企業以上のチェーン店が加盟するものというイメージがあったが、現在は小規模な小売店でも加盟しやすくなっている。
共通ポイントに加盟することで、大型店舗と小規模店舗が同一グループに属することになる。単純にポイントを共通化するだけでなく、いずれこのグループを利用した共通サービスなど新しい動きも出てくることだろう。
●工夫次第で多重ポイント獲得も可能
ポイント市場が成熟し、インターネット上などでは、効率的にポイントを獲得できる方法も数多く検討されている。
例えば、ポイントの多重取りだ。クレジットカードを利用して電子マネーにチャージし、その電子マネーで買い物をすると、クレジットカード利用ポイントと電子マネー利用ポイントを獲得できる二重取りはよく知られているところだ。
また、クレジットカードや電子マネーカードが利用店のハウスカードを兼ねている場合、店頭での商品購入時にカードを見せるだけでポイントが付く場合もある。この場合は三重取りとなる。
さらに、カードの種類や使い方によっては、四重取り以上も可能となる場合がある。特にネットで利用可能なカードやポイントの場合、特定のサービスを一定の条件で利用するとさらにポイントが付く、という場合がある。
これにネットショップでよく行われる期間限定のポイント倍増キャンペーンやアンケートに答えるだけでもらえるポイントなどをうまく組み合わせると、実際の出費額は変わらないまま多くのポイントが獲得できる。自分の利用方法によって最もお得なクレジットカードや電子マネーの組み合わせを選択するには知識と工夫が必要だが、それもまた楽しみの一つともいえる。
単純に高いポイント還元だけを求めるのではなく、こうした組み合わせによるメリットを狙うカードユーザーも増えているようだ。企業側もユーザーの動向を注視しながら、いろいろな取り組みを展開していくことだろう。ポイント関連サービスが盛り上がる機運を見せているだけに、節約を意識しつつ、ぜひ注目していきたい。
(文=エースラッシュ)