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坂口孝則「ダマされないための“儲けのカラクリ”」 第28回

お麩、古来の食品がなぜブーム?ダイエット料理革命と斜陽の歴史 生活に定着なるか

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お麩(「Wikipedia」より/DryPot)
 さまざまなテレビ番組や雑誌などでもお馴染みの購買/調達コンサルタント・坂口孝則。いま、大手中小問わず企業から引く手あまたのコスト削減のプロが、アイドル、牛丼から最新の企業動向まで、硬軟問わずあの「儲けのカラクリ」を暴露! そこにはある共通点が見えてくる!? 

 女子の間で流行っているのに、おじさんがわからない現象。昨今でいえば、筆頭格は「お麸」だ。

 現在、お麩がブームである。お麩とは、まさに、あのお麩だ。お味噌汁に入れ、すき焼きに入れる小麦グルテンを主原料とするものだ。腐女子は「麩」女子に書き換えられ、オフ会はお麩料理を楽しむ「お麩会」と意味が変容している。

 このブームは昨年あたりから始まっており、雑誌「ku:nel」(マガジンハウス/2013年1月発売号)が真っ先に特集『料理の風景。山形・新潟・宮城。食べれば、うふふ、お麩の旅。』でお麩を取り上げたほか、雑誌「Como」(主婦の友社/13年11月発売号)で特集『美容効果に期待大!テレビでも話題のお麸ってスゴイ!おいしい活用術』を組んだ。また、あの人気雑誌「VERY」(光文社/4月発売号)も『麩女子のパーティー・メニュー』と題してブームを報じた。

 雑誌だけではなく、お麩を扱った代表的な書籍としては『お麩研究部のお麩ごはん。お麩おやつ。』(主婦の友社)、『京都 半兵衛麸の やさしいお麸レシピ』(淡交社)などがあり、どれも好評を博している。

●お麩がもたらす料理革命

 では、このお麩でどんなものがつくれるのだろうか。

 ベジタリアンなど食肉習慣のない人が大豆ミート(擬似肉)を食すのは有名だが、お麩を使った唐揚げは鶏肉にそっくりだと話題だ。また、角煮にすれば豚と間違うほどという。その他、お麩をうまく使えば、肉料理が代替できるとされ、トンカツ、ハンバーグなどにも代替できる。その他、グラタン、ピザ、ラザニア、フレンチトースト、ラスク、プリン(!)などにも変容するのだ。

 ちなみに、筆者は個人的にお麩で代替した唐揚げとグラタンを食べた。大豆ミートよりも、鶏の唐揚げに近いと感じた。またグラタンはほとんど本物と変わらない。もちろん食べ過ぎは意味をなさないだろうが、筆者のようなおじさんにとっては、ダイエット食品として活用できるだろう。

 その一例でいえば、

・酢豚:豚肉488kcalに対し、お麩355kcal
・グラタン:パン526kcalに対し、お麩184kcal

とカロリー的に優しい。まさに「お麩2.0」ともいうべき料理革命が、おじさんの知らないところで進んでいる。ぜひ、ご一読ならぬ、ご一食をお願いしたい。

●お麩の歴史

 お麩はもともと中国仏僧から伝来したものといわれている。日本では当初、限られた層のみが食し、貴重なタンパク質とミネラルの摂取源だった。その後、千利休がお茶会で提供するなど、徐々に知名度を上げていく。江戸時代、18世紀後半から19世紀初頭には、お麩は大量生産業者の出現によって市民権を得ていく。