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海外で活躍する「和僑」、なぜ急増?日本ブランドで競争有利、低コストで高利益を望める

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「Thinkstock」より
 中華圏外に移住した中国人のことを華僑と呼び、その中には事業を展開する人も数多くいるが、世界で活躍するのはそんな華僑ばかりではない。実は日本から海外へ移住してビジネスで活躍する、「和僑」と呼ばれる人々が昨今増えているというのだ。

 和僑とは、狭義には海外進出した日本人起業家を指す言葉だが、広義では駐在員などとして海外を拠点に手腕を振るう日本人エグゼクティブも含めた言葉である。2004年発足の「和僑会」による造語だが、昨年タイのバンコクで開催された「和僑世界大会」には、世界各国から約1000人の和僑が集まり、にわかに注目を集めた。同大会は6年前から毎年開催されているのだが、一昨年にシンガポールで開かれた際の参加者は250人程度だったそうなので、たった1年間で約4倍にまで膨れ上がったことになる。それほどまでに今、和僑は急激にその人口を増やしているのだ。

 とはいっても、海外で活躍する日本人は何十年も前から存在していた。それがなぜ近年になって和僑という言葉で注目されるようになったのか。新たに海外で事業を始めようとする人などに、現地の情報提供やセミナー、勉強会を行う「東京和僑会」(「和僑会」の支部)で代表理事を務める三浦忠氏は和僑が急速に増えている状況について、次のように語る。

「やはり時代でしょうね。日本国内は高齢化社会などの要因によって、多くのビジネスにおいて今後さらにお客さんや売り上げが減るというのは、みんなわかっているのです。そこで海外に活路を見いだそうとしているのでしょう。今はさまざまなメディアで国による経営手法の違いなどを学べますし、我々『和僑会』のような支援団体もあるので、海外で事業を起こしやすくなっているのも大きな要素ですね。『東京和僑会』の会員数も昨年に比べて約2割増となっており、その数は年々増加しています」

 自国の先行き不安と情報社会という2つのファクターが、日本人が世界で活躍する土壌をつくっているようだ。

●東南アジアで高評価の日本ブランド

 ちなみに和僑は世界各地に存在するが、その中で今最も注目されているのが東南アジアだ。

「世界経済を見れば、これからはアジアの時代であることがわかります。その中で発展途上の東南アジア諸国、特にマスコミで騒がれているのは、カンボジアやミャンマー、インドネシアで、それらの地域の和僑の人数もどんどん増えています」(同)

 発展途上の国は価値の変動も激しく、日本人から見るとブルーオーシャン(未開拓市場)ともいえ、大きな魅力を秘めている。そういった東南アジアにロマンを求める人も多い。台湾を拠点に整体サロンをチェーン展開する秋光勇介氏も、そのひとりだった。

「新卒で入った会社が台湾に進出していたので、3年半前に自分から手を挙げて台湾の事業にかかわるようになりました。そこで得た利益で、タイやフィリピンにも展開して、今年から新たにインドネシアやドバイにも店舗を立ち上げる予定です。今は5日ごとに各国を移動するような生活ですね」(秋光氏)