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ビール業界に異変?アサヒ独走の様相 サッポロは追加納税で赤字懸念、キリンは足踏み

文=編集部
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キリンHDは消費増税の影響を受け足踏み

 キリンHDは消費増税の影響が出た。消費増税前の14年3月は「一番搾り」を中心に駆け込み需要が発生し、前年同月比で2割近く伸びたが、4~5月は反動減で同10%以上連続して売り上げが減った。1~6月累計の全体販売数量は、前年同期比で5%前後減った模様だ。低アルコール飲料「本搾りチューハイ」は好調だったが、販促費が増えている。茶飲料やミネラルウォーターを売っている子会社、キリンビバレッジも採算の悪い大容量の商品の比率が高まり、利益率が下がった。

 この結果、14年1~6月期の連結営業利益は前年同期比で2割減り、500億円弱になった模様。売上高は前年同期(1兆962億円)と横ばいで、国内の不振が目立っている。

 対するアサヒHDは同1割増の400億円超となったが、同期としては過去最高で、高級ビール「ドライプレミアム」の販売が想定を上回ったため。

 業績が足踏みしていることから、キリンHDの株価はさえない。7月4日は3円安の1471円とアサヒHDの半分以下だ。ビール業界は、アサヒHDの快走ぶりが際立つ格好になっている。
(文=編集部)

【続報】
 サッポロは8月5日、14年12月期の連結最終損益が20億円の赤字(前期は94億円の黒字)になるとの見通しを明らかにした。最終赤字は1998年12月期以来16年ぶり。第三のビールとして販売していた「極ゼロ」が国税当局から認められず、税率の高い発泡酒に変更したことに伴い、酒税の追加納付分116億円を特別損失として計上したため、最終赤字に転落する。14年12月期の売上高(5%増の5377億円)、営業利益(2%減の150億円)は据え置いたが「極ゼロ」と同じ発泡酒類に各社とも新製品を投入しており、売り上げ目標の達成は難しいとの見方もある。

BusinessJournal編集部

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