NEW

街中に出没する“若者のフルーツ売り”、その悪質な“嘘まみれ”の実態を経験者が暴露

【この記事のキーワード】

, ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 B社のシステムでは、グループのリーダーになるためには、一定程度売り上げ成績を上げなければならない。リーダーでも、いくつかのステージがあり、一番の上のステージになると、自分でフルーツ売りの会社を持てるようになるらしい。

 つまり、一国一城の主として、いつかは独立することができる、そうした夢が用意されているのだ。

 A子さんは、1日目はフルーツを40個売った。すると、リーダーから「今日はがんばったね』と4000円を手渡された。ボーナスかと思って喜んでいたが、それはその日の日当だったという。

 つまり、「日給1万円」という広告はウソで、完全出来高払いで、当日の売り上げ分に対して数千円が支払われるのみなのだ。

「2日目、3日目と、なかなか売れませんでした。ただ、3日目終了後に『できたら、給料は当日払いにしてほしい』とお願いすると、リーダーは『えっ、もう出来高の4000円は払ってますよ』と答えた。『それはおかしい。日給1万円と書いてあったから働いている』と日給の支払いを強く要求すると、そのリーダーは困惑したように『今、手元には2万円しかない。これで勘弁してほしい』と2万円を手渡された」(A子さん)

 そのリーダーの対応にあきれて、それ以降行かなくなったという。

 しかし、このB社、明らかに若者の労働を搾取する“労働マルチ”であり、やりがい搾取の典型ではないか。やりがい搾取とは、いろいろな仕掛けでやりがいを錯覚させることで従業員を低賃金で働かせ、搾取するというものだ。代わりがいくらでもいる若手からは、身体や精神が壊れるまで搾取する。その舞台装置が、自己啓発的な笑顔の朝礼、いつかは独立できるといった目標設定なのだ。

 今後、街で“若者のフルーツ売り”を見かけたら、搾取されていることに同情してフルーツを買ったりせずに、やりがい搾取から目覚めるよう逆洗脳をすることが必要かもしれない。
(文=松井克明/CFP)

街中に出没する“若者のフルーツ売り”、その悪質な“嘘まみれ”の実態を経験者が暴露のページです。ビジネスジャーナルは、連載、フルーツマルチ商法飛び込み営業の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!