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低レベルすぎる…A猪木の北朝鮮プロレス、“大成功”に疑問?チケット販売ルートに疑惑も

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アントニオ猪木参議院議員(「Wikipedia」より/Ogiyoshisan)

 8月30・31日に北朝鮮の平壌市内にある柳京・鄭周永体育館で開催された、『インターナショナル・プロレスリング・フェスティバルin平壌』。連日1万5000人もの観客で賑わい、大成功だったと、大会実行委員長を務めたアントニオ猪木参議院議員は絶賛した。

 しかし、実際は少し違うようだ。現地取材を行ったジャーナリストは次のように語る。

「一番盛り上がったのは、覆面レスラーが出た試合と女子プロレスでした。ほかのほとんどの選手は格闘家崩れで、観客を魅了するプロレスができないのです。ボブ・サップなど巨漢アメリカ人レスラーの見せ場は入場シーンだけでした。試合は5分前後で終わらす省エネファイト。リングが硬かったので、長時間戦うとケガをすると思ったのでしょう。しかし観客は怒ることもブーイングを飛ばすこともしません。日本でこのような低レベルの試合が行われたならば、激しいブーイングなど大騒動になったでしょう」

 プロレスを知らない平壌市民だから、事なきを得たということなのであろう。

 そんなおとなしい観客の中に、若い女性や子供の姿は見当たらなかった。8割以上は白いシャツにスラックス姿の中年男性ばかり。平壌市内で恵まれた生活を送っている一部の富裕層である。

 今回のプロレスイベントの感想を数人の観客に求めると、「楽しかった」と誰もが模範的回答を述べた。だが、チケットの入手に関する問いには口を閉ざしてしまう。

「少しでも国の内部システムに関するようなことは、彼らのようなエリートは決して言いません。チケットは職場で自主的に買ったか、強制的に買わされたかのどちらかです。地位の高い人なら、無料招待されたに違いありませんけど」(同)

 中国・大連の旅行代理店では、外国人向けチケットとして200ドルと100ドルの2種類を販売していたが、北朝鮮の平均的労働者の月収は約4ドルで、エリート層はその10倍から30倍といわれている。観客は、平壌の生活レベル相応の価格で購入したはずである。とはいえ、かなりの出費だったことは想像に難くない。

 今回のプロレス大会は、本当に成功だったのだろうか? 平壌市民の本心はいかに。
(文=編集部)