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話題の米唐番CM、なぜ宣伝成功?ダンサーや監督は素人、演出はパクリ?エステーに聞く

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エステーCM『米唐番 「米唐番ガールズ」篇』(動画共有サイト「YouTube」より)

 消臭芳香剤・防虫剤・除湿剤メーカー大手、エステーのお米用防虫剤「米唐番」のテレビCMが話題を呼んでいる。真っ赤なホットパンツとジャケットを身にまとい、サングラスをかけたショートボブ・ヘアの女性たちが、舞台狭しと激しく踊りまくる内容で、CMソングも印象的だ。

「米唐番」の販売開始は2003年だが、テレビCMを放送したのは発売当初のみで、以降は口コミで評判が広がり根強い売れ行きを誇ってきた。そこでエステーとしては、さらに認知度を広めるために今回、新たなCMを制作・放送したのだという。消費者へ商品の認知度を広めるCMをつくるのは容易ではなく、CM効果を高めるために大量に放送しようとすれば巨額の広告費がかかる。そこでエステーは悩んだ末、すでに浸透していた同社商品「脱臭炭」のCMを“パクる”という、まさに常識破りの手に打って出た。

 結果、「米唐番」のCM放送開始後わずか1カ月で商品の認知度が約7割になり、CM好感度ランキングでも2299本中10位にランクインした(「CM総合研究所調査 14年7月20日~8月4日調査・8月前期」より)。エステー特命宣伝部長である鹿毛康司氏は、高い認知度向上を実現できた理由について、次のように語る。

「制作費を抑えるためにタイで撮影しました。あれだけの美術やステージをつくり、スピード感あふれるカメラワークを実現するためには、かなり広い撮影場所を確保する必要がありました。また、カメラマンはカンヌ広告祭でグランプリ受賞歴のあるワンさんという方ですが、監督は素人である私が担当しました」(鹿毛氏)

●ダンサーや作曲も素人?


 では、気になるダンサーは、やはり大手企業のCMに出演するほどであるから、一流のプロダンサーなのであろうか。

「ダンスを練習しているアマチュアですが、100名以上の中からオーディションで選ばれた特別な人材です。振り付けも数日の練習で習得するなど、みなさん必死で取り組んでくれました。また、振り付けの面では決して面白さだけを狙ったわけではなく、きちんと現代的な技を取り込んだ正当なダンスで、そこに米唐番の意味合いを入れただけなのです。太鼓と墨文字を使うという演出は、お米は神聖なる日本の文化であり、それが人々の心の奥底にあることを表現しています」(同)

 このほかにも「米唐番」のCMの特徴として、覚えやすいメロディーも挙げられるが、鹿毛氏は「お酒を飲んだ時にほろ酔いで歌ったものがよかったので使いました。iPadのGarageBandを駆使してデモをつくり、最終的にはプロの方に整えていただきました。この曲は3コードですごくシンプルなので、視聴者のみなさんに覚えていただきやすいのではないでしょうか」