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DeNA南場元社長、球団オーナー就任で三木谷氏との確執再燃か 球界活性化への期待も

文=編集部
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 その「ある事業」とはソーシャルゲーム事業を指しているとみられている。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で苦戦していたグリーが、生き残りをかけて転進したのがソーシャルゲームだった。07年5月に配信を開始した初のモバイルソーシャルゲーム「釣り★スタ」が大ヒットし、携帯電話向けゲームの課金システムで急成長を遂げる。

 09年2月には、DeNAも「釣りゲータウン2」という釣りゲームの配信を開始したが、グリーは「釣り★スタ」に酷似しているとしてDeNAに配信差し止めと損害賠償を求めて提訴した。1審の東京地裁でグリーが勝訴、2審の知財高裁はDeNAが逆転勝訴した。最高裁は13年4月、グリーの上告を棄却し、グリーの敗訴が確定した。この訴訟が三木谷氏と南場氏の間の亀裂を深めた原因になったとゲーム業界ではみられている。

●南場氏、経営トップ復帰との観測も

 南場氏は11年5月、「病気療養中の夫の看病に専念する」との理由で、社長から取締役に退き、守安功氏が社長に就任した。これまで南場氏が表舞台に出ることはなかったが、昨春に夫が病気から回復したためフルタイムの現場復帰を宣言した。復帰した背景には、足元の経営が揺らいできたことに伴う危機感がある。

 これまでライバル関係にあったグリーとDeNAも、12年にコンプガチャをめぐり消費者庁から景品表示法違反と指摘され社会問題化すると、利用者が激減した。DeNAとグリーはゲームの売り上げが全体の8割以上を占め、影響は甚大だった。DeNAの14年3月期決算の売上高と税引き後利益は上場後初の減収減益となった。

 さらに、台頭するスマホゲームでは「パズル&ドラゴンズ」のガンホー・オンライン・エンターテイメントに先行されて苦戦し、DeNAとグリーは従来型の携帯電話向けゲームからスマホへの転換が遅れた。

 そこでDeNAは現在、ゲーム頼みの事業構造からの脱却を急いでいる。今年8月、東大医科学研究所と共同で遺伝子検査サービスを始め、その旗振り役を務めているのが南場氏だ。DeNAは南場氏が創業した会社で、同氏が13.0%の株式を保有するオーナーだが、現在の会社でのポジションは一介の取締役でしかない。来年の株主総会で代表権を持つ会長か社長に復帰し、DeNAのさらなる成長に向けて陣頭指揮を執るとの観測も流れている。そうした経営トップへの復帰の一環としてベイスターズの球団オーナーへの就任が浮上したといえるが、「オーナー会議で南場氏と三木谷氏が激しいやりとりをすれば、結果として球界活性化につながるのでは」(球界関係者)と期待する向きもある。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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