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CS、惨敗招いた広島の失態と動揺?阪神との明暗分けた監督去就“発表”

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広島・野村謙二郎前監督(「Wikipedia」より/ぽこ太郎)
 プロ野球、セントラル・リーグのクライマックスシリーズ(以下、CS)第1ステージは、阪神タイガースが広島東洋カープに連勝し、ペナントレースを制した読売ジャイアンツ(以下、巨人)が迎え撃つファイナルステージへと駒を進めた。

 阪神は昨年に続き、今年も優勝争いをしたが、シーズン終盤に失速。すると関係者の間で、和田豊監督の解任論が浮上したが、結局2位になったことで来季の続投が決まった。一方の広島は、CS直前に野村謙二郎監督がまさかの辞任発表を行い、チーム内に激震が走った。

 スポーツ記者は、この発表がCSに影響を及ぼしたと話す。

「和田監督は続投、片や野村監督は辞任。この発表が、勝敗を分けたといっても過言ではありません。プロ野球界の歴史を振り返れば、監督の辞任報道が流れると、チームにとって悪い結果が出る傾向にあります」

 例えば1994年、西武ライオンズと巨人による日本シリーズ第6戦の前に、西武・森祇晶監督の退任が報道されると、西武は巨人に敗れて日本一を逃した。2003年には、18年ぶりのリーグ優勝を果たした阪神だが、日本シリーズ直前に星野仙一監督の退任が判明し、3勝4敗で福岡ダイエーホークスに敗れ、85年以来の歓喜は訪れなかった。08年には、巨人に13ゲーム差をひっくり返され、リーグ優勝をさらわれた阪神の岡田彰布監督が、CS開始前に電撃的に辞任を発表。すると、CS第1ステージで中日ドラゴンズにあっさりと敗れてしまった。

「監督が来季指揮を執らないと判明してからも勝ち進んだのは、11年の落合博満監督率いる中日くらいのものです」(同)

 ベテラン選手が引退を発表すると、「1日でも長く一緒に戦いたい」とチームメイトが発奮する例が見られる。だが、監督の退任はチームに動揺を与えてしまうようだ。

「新監督が就任すると、チームの方針はガラッと変わりがちです。誰しも自分の色を出したがるからです。そうすると、よほどの固定メンバーを除けば、レギュラー選手でさえ気が気じゃなくなります。特に広島の場合、数年前と比べれば徐々にレギュラーが固まりつつあるものの、今シーズン、規定打席に到達した日本人選手は丸佳浩と菊池涼介の2人だけで、競争中、発展途上の選手が多い状況です。その中で、CSを直前に控えた時期に突然、監督交代を発表するのは衝撃的すぎるのです。ポストシーズン終了後の発表でも、まったく遅くなかったはずです。早く公表しなければならない事情があったのかもしれませんが、先延ばしにするべきだったのではないでしょうか」(同)

 CSで2試合とも完封負けをしてしまった広島。野村政権で急成長してレギュラーの座を獲得し、シーズン中、打線を牽引した“キクマル”コンビは、菊池が9打数1安打、丸は9打数ノーヒットと、合わせて0割5分6厘の絶不調に陥り、阪神に敗れる大きな要因となった。

 野村監督の辞任発表が、心理的な影響を及ぼしたと言われても仕方ない結果で、14年シーズンは幕を閉じた。
(文=編集部)