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動画・まとめサイト、報酬制導入とユーザーのプロ化で“無法地帯”に逆戻り?

文=黒沼 透@torukuronuma/株式会社アクトゼロ取締役
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 また、記事作成者を支援・奨励する「まとめインセンティブプログラム」、優秀な作成者に高いレートでインセンティブを支払う「奨励制度」により、同プログラムの始まった10年11月以降、インセンティブ総額は現時点で4億円を突破したと発表されています。ちなみに上位10人の平均額は約570万円、上位100人の平均額は約150万円に上ります。

 クオリティの高い記事がユーザーの人気を集め、アプリダウンロードも順調です。しかし、動画をつくるわけでもなく誰でも気軽に始められる「まとめ作業」がお金になるということで、マナーの悪い一部のユーザーによる他記事コンテンツの無断コピペが問題になっています。

「一見よくあるまとめだが、注意深く読むとあることに気づく。まとめという体裁はとっているものの、中身は日刊サイゾーが掲載した『「なんで1社だけなんだ!」ズレた方向に存分な効果を発揮したメディア・スクラム』という記事をそのまま転載し、段落ごとに見出しをつけただけ。『引用』の範囲を明らかに超えた『転載まとめ』に、はてなブックマークやTwitterでは『単一ソースでまとめとは新しいな』、『これ引用の範疇なの?』、『NAVERまとめってPV稼げればこんなので良いんだ…』といった非難が相次いだ」(12年6月20日付ねとらぼ記事『そのまとめ、転載だよ。知らないのかい? 悪質な「転載まとめ」に非難の声 リツイート数は元記事の40倍』より)

 インセンティブは、クリエイティブなユーザーを集めると同時に、一部のユーザーを安易な金儲けへと走らせています。

●FC2運営会社への立ち入り調査も

 9月30日、国内ではYouTubeニコ動に次ぐ影響力を持つ動画サイト、FC2動画を擁するネットサービス企業FC2の実質的運用会社、ホームページシステムに京都府警が立ち入り調査を行いました。FC2動画では、かねてより著作権者に許可なくテレビ番組やAVなどのコンテンツが多数掲載されており、かつての動画配信サービスがそうだったような無法地帯の様相が続いていました。FC2の登記が米国ラスベガスで行われていたこともあり、日本の法規制が及びにくい状況でした。そして、FC2もまたユーザーへの動画投稿にインセンティブを提供していました。会員限定動画などの視聴が可能になる有料会員売上の一部が、投稿者に還元されていました。

「著作権法違反の疑いで逮捕されたのは、川崎市に住む無職・鈴木了容疑者(51)ら4人で、今年5月、動画投稿サイト『FC2動画』に『ルーズヴェルト・ゲーム』などの人気ドラマやバラエティ番組を投稿し、著作権を侵害した疑いがもたれています。(中略)『FC2動画』は、自らが投稿した動画の閲覧者が有料会員になると、会員料金の最大半分が投稿者に支払われるシステムになっています。16人はいずれも容疑を認めているということですが、鈴木容疑者は『4000回以上動画を投稿した』と供述していて去年1月から今年7月までに、240万円を稼いでいたということです」(9月25日付News i記事『テレビ番組『FC2動画』に違法投稿、容疑の16人逮捕』より)

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