NEW

牛だけでなく豚の生レバーも禁止!? その背景にある意外な感染症とは...

【この記事のキーワード】

, , , , ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

健康・医療情報でQOLを高める~ヘルスプレスより】

2013267635186.jpg
E型肝炎に感染する危険がある豚の生レバー

●牛だけでなく豚の生レバーも禁止!?

かつては焼肉屋などに行くと定番のメニューだった牛の生レバーを使ったレバ刺し。食品衛生法改正により、2012年7月以降飲食店での提供が禁止されたことは記憶に新しい。

 その陰で、一部の飲食店では代用として豚の生レバーをレバ刺しとして提供しているという。しかし、これも近く提供が禁止される見通しだ。厚生労働省の乳肉水産食品部会の専門家調査会が2014年6月に豚の生レバーなどの提供を禁止すべきとする報告書を公表したからだ。というのも、豚レバーの生食ではウイルス性の感染症であるE型肝炎に感染する危険があるからである。

●E型肝炎患者は10年前の2倍以上

 2013年に日本国内で報告されたE型肝炎患者は126例。この数字は10年前の2倍以上で、患者数増加の背景の一つが検査態勢の変化だ。これまでもE型肝炎の検査法あったものの医療保険が適用されておらず、2011年になってようやく検査法の一つが医療保険適応となった。そのためこれ以降は、E型肝炎そのものが発見されやすくなった。

 ただ専門家の多くは、この検査法の医療保険適応効果を割り引いても感染者数そのものが増えているとの見解を示している。その原因が、前述の豚レバーやジビエとも称される野生の猪や鹿などの肉の生食、あるいは加熱不十分なまま食べるなど、食の多様化が大きな影響を及ぼしていると考えている。

 とりわけ豚に関しては、過去に国内の養豚場で3000頭あまりを検査した結果から、80%以上の豚からE型肝炎の抗体が見つかっているほど。抗体があることは、これらの豚が一度、E型肝炎ウイルスに感染した証拠。もちろん抗体があるということは、感染した豚でE型肝炎が治癒したことも意味するが、だからといって油断は禁物だ。というのも、E型肝炎ウイルスが主に増殖するのは豚の肝臓と腸管であり、豚の血液中にE型肝炎ウイルスに対する抗体がある場合でも、肝臓ではまだ少量のウイルスが残っている可能性はある。豚レバーの生食がいかに危険かは、このことからも明らかだ。