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日の丸リムジン、噂の高級EVをハイヤーで導入 EV、ニッチ市場脱出の起爆剤となるか

文=編集部
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日の丸リムジン、噂の高級EVをハイヤーで導入 EV、ニッチ市場脱出の起爆剤となるかの画像1テスラ・モーターズ「モデルS」(「Wikipedia」より/Multixfer)
 電気自動車(EV)ベンチャーのテスラ・モーターズ(米カリフォルニア州シリコンバレー)は9月、セダン型「モデルS」の日本国内での納車を始めた。最低価格は823万円(税込)と高級車並みである。パナソニック製の車載電池を使用し、1回の充電で約500km走行できる。最高速度は時速200kmで、停止時から時速100kmに達するまでの時間は4.4~6.2秒とスポーツカー並み。政府の補助金を活用すれば、700万円台で購入できる。

 国内では日産自動車が「リーフ」、三菱自動車が「アイ・ミーブ」のEVを販売しているが、1回の充電で走れるのは最長で200km台。価格は政府の補助金を使えば100万円台から購入可能。モデルSは国産のEVとは「次元の違う車」といえる。

 テスラは2003年、米ペンシルベニア大学に在学中のイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)らが設立したEVのベンチャー企業だ。10年に米ナスダック市場に上場し、トヨタ自動車やパナソニックが出資している。13年12月期の売上高は前期比4.9倍の20億ドル(約2000億円)と急成長している。08年、第1弾となるスポーツEV「ロードスター」を発売し、米国を中心に世界で約2500台を販売。第2弾がモデルSで、12年から米国で発売し、これまでに約4万台の販売実績がある。昨秋には火災事故を相次ぎ起こし、安全性を懸念する指摘も数多くなされているが、米国では一部の若手経営者などの間でテスラのEVに乗ることが「クール」だとして、ステータスシンボルとしても人気を呼んでいる。マスクCEOは発表会見で「日本は、米国、中国に次ぐ第3位のEV市場になるだろう」と語っている。

●日の丸リムジンがテスラのEV購入

 東京都内を主な営業地域とするハイヤー会社、日の丸リムジンは、そのテスラのモデルSを購入し、EVハイヤーのサービス「ゼロリムジン(ZeRO Limousine)」を始める。「ZeRO」とは走行時の排出ガスゼロと化石燃料ゼロを意味する。すでに5台を発注済みで、15年2月の運行開始を予定している。EVを使ったハイヤーサービスは国内初とみられる。

 車内にはタブレット(多機能携帯端末)を標準装備し、無線LANでインターネットに接続できる。日の丸リムジンの乗車料金は排気量によって異なり、一般的なガソリン車の場合、最初の1時間が6350円。その後は30分ごとに2890円の追加料金が発生する。EVは排気量がゼロのため、この料金から10%割り引く計画。

 日の丸リムジンを擁する日の丸自動車グループは1950年の創業で、東京都と神奈川県を中心にハイヤー、タクシー、観光バスの運行、自動車学校などを経営する企業グループだ。日の丸リムジンはハイヤー472台、タクシー161台の計633台を保有する。同社は03年8月から、東京の丸の内・大手町・有楽町地区、日本橋地区で日本初のハイブリッド型電気バス(丸の内シャトル、メトロリンク日本橋)を導入し、10年には都内で初めてEVを使ったタクシーサービス「ゼロタクシー」を始めた。東京五輪が開催される20年には、EVのハイヤー・タクシーを100台規模に増やし、旅行客の送迎で「おもてなし」を実現する予定。

BusinessJournal編集部

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