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テレ東「低予算でも好調」のまやかし 下請けを異常な低賃金で酷使、社員は高給取り

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テレビ東京本社ビル(「Wikipedia」より/ITA-ATU)
テレビ東京が『金がないのに工夫して面白い番組をつくっている』との高評価をよく耳にしますが、すごく違和感があります。なぜなら、“金がない”歪みは、外部スタッフに影響を及ぼしている場合もあるからです」(番組制作スタッフ)

 最近、テレ東が好調だ。『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』『Youは何しに日本へ?』などのヒット番組が続いて生まれ、『出没!アド街ック天国』『開運!なんでも鑑定団』といった長寿番組も安定した視聴率を稼いでいる。

 テレ東の躍進ぶりが報道されるとき、枕詞のように“低予算なのに”という言葉がついて回る。実際、低予算で番組が制作されているが、その分、制作会社や構成作家などの外部スタッフのギャラは他局に比べて圧倒的に低いのも事実だ。

「テレ東の予算が低いのは仕方ないと思っています。そもそも、他局と比べてネット局が圧倒的に少なく、情報発信力も弱く、広告料の多くないことも承知していますから、低予算での番組制作は最初からわかっていることです。しかし、予算がないことを言い訳にして、平気で外部スタッフに低賃金労働を強いる若手プロデューサーがいるのです」(同)

 番組制作において、プロデューサーはあまりに強力な権限を持つ。別の制作スタッフもこう話す。

「フジテレビやTBSのほうが条件はいいです。人にもよりますが、テレ東はとても金にルーズな若手プロデューサーがいます。最初に提示していた予算を後から下げてくることはよくあります。もともと低額にもかかわらず、さらに下げられた結果、時給100円くらいになる人もいるほどです。仕事内容については厳しい要求をされても構いません。むしろ、無理難題を乗り越えないと良い番組はつくれないという思いを持っています。しかし、難題をクリアしても、賃金が引き下げられるとやる気がなくなります。そのうえ、番組が話題になった時には、全部自分の手柄のように振る舞っています。要するに、自分が予算をうまく管理できずに赤字になったのに、外部スタッフのギャラを下げて穴埋めしているのです」

●外部スタッフが疲弊して番組の質が低下する?


 あるテレビ局関係者は次のように語り、低賃金で外部スタッフをこき使うプロデューサーがいることで、テレ東が今後も番組の質を保てるか懸念する。

「少なくとも、外部の懐を痛めないようにする配慮するべきです。一般的に“弱者”扱いされるテレ東ですが、同社の社員は平均的な会社員と比べて十分に高給取りです。自分の懐は痛めず、他人にしわ寄せするプロデューサーからは、一緒に仕事した人がどんどん離れています。外部スタッフを疲弊させれば、番組の質は下がるのは誰の目にも明らかですが、当のプロデューサーは『別のスタッフを使えばいい』くらいにしか思っていないのでしょう」

 また、あるベテラン作家は、以前はテレビ局が構成作家を育て、良質な番組をつくらせるという良好な関係を築いていたと懐かしむ。

「ひと昔前の話ですが、他局のある有名なプロデューサーは、駆け出しの構成作家に『ひと月いくらあれば生活できる?』と聞き、『20万あればなんとか』との答えを受けて、番組の企画につき1本5万円のギャラを設定しました。レギュラー番組は月に4回あるので、計20万円と駆け出しにしては高額です。つまり、その番組だけで生活できる状況を用意し、『生活を保障するから、そのぶん死に物狂いで頑張れ』というエールを送っていたのです。このようなテレビ局と構成作家の関係がなくなったことも、テレビ番組が面白くなくなった要因のひとつかもしれません」

 ヒット番組が続き、評価が高まりつつあるテレ東だが、なかには、悪評高いプロデューサーもいるようだ。外部スタッフや制作会社が離れていく前に手を打たなければ、取り返しのつかないことになるかもしれない。
(文=編集部)