NEW

ネット動画でテレビ局疲弊?1秒10万円…“美味しい”他局への映像貸しにも陰り?

【この記事のキーワード】

, ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「Thinkstock」より
 過去映像を集めたテレビ番組は、かつて乱発されていた一時期に比べ、近年は減少気味だ。これは、YouTubeをはじめとする動画共有サイトの影響が大きいだろう。テレビ局関係者が話す。

「テレビ局にとって、過去映像は貴重な財産。数年前くらいまでは、『懐かしの~』と銘打ち、過去の番組や歌唱シーンを流しておけば、ある程度の視聴率を見込めるました。しかし、最近では動画サイトの乱立で、簡単に懐かしい番組が観られるようになってしまったため、視聴率も昔ほど取れなくなっています。『速報!歌の大辞テン』(日本テレビ系、1996年10月〜2005年3月放送)のような過去映像を頼りにしたレギュラー番組は、もうつくられないでしょうね。テレビマンにとっては、改編期に特番や新番組制作で疲弊している時に、過去映像をかき集めて番組をつくることができれば一休みできるという利点もありました。“鉄板番組”が消えたことは、そうした面でも痛手といえます」

 そんなテレビ局を悩ませる動画サイトの普及だが、テレビ番組を無断でネット上にアップロードする行為は著作権法違反行為にあたるとされている。そのため、各局は取り締まりを強化しているが、いたちごっこ状態だ。

「テレビはネットに追いやられている、などという声をよく聞きますが、ネットはテレビの話題や映像で盛り上がっていることも多く、もっといえばラジオ、新聞、雑誌がオリジナルに報じた内容をネタに盛り上がっているケースも多い。ちゃんとした法整備がされることを望みます」(別のテレビ局関係者)

 以上のように、自社の番組映像が動画サイトに無断でアップロードされることで痛手を受けるテレビ局だが、最近では、正式な手続きに基づき他局へ映像を貸し出す“美味しいサイドビジネス”にも影が差しつつあるという。

「他局に過去映像を貸す場合は、かなり高額な料金を取ることができます。局にもよるとは思いますが、1秒1万円前後で貸し出すこともあります。1秒で終わることはないですし、たとえば10秒使ったら10万円前後です。この他局映像の使用に関しては、いわゆる“お友達価格”もまずありません。例えば主に日本テレビの下請けをしている制作会社がフジテレビで番組をつくる際、日テレに『安く頼みます』とお願いしても、価格が下がることはまずありません。それでも、番組上必要だったら借りますよ。トーク番組で最近急に人気の出てきたタレントがゲストだとして、他局にしか過去映像がないというケースはよくあります。ただ、最近では経費削減のために本人提供の写真で済ませることも少なくありません。それなら無料ですからね」(別のテレビ局関係者)

 若者のテレビ離れがうたわれて久しいが、テレビにとっては厳しい時代となりつつあるようだ。
(文=編集部)