NEW

自民・二階総務会長の暴走で選挙混乱 県連の推薦無視し他党出身者応援、内部から批判続出

【この記事のキーワード】

, , ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

二階俊博・自由民主党総務会長「公式ホームページ」より
 首相官邸が最も警戒する男、二階俊博・自由民主党総務会長の“暴走”が止まらない――。

 衆議院選挙の公示が3日後に迫った11月29日、山梨2区から無所属で立候補する長崎幸太郎前衆院議員の決起集会に出席し、「自民党公認とか公認でないとか、そんな小さなことはどっちでもいい。みなさんの手で公認してやってください」と叫んだ。

 また、兵庫12区では、元民主党で現在は無所属の山口壮前衆院議員の自民党入りを画策し、自民党兵庫県支部連合会が推薦した新人候補である戸井田真太郎氏の公認を認めさせなかった。

 長崎、山口両氏はいずれも二階氏が主宰する「志帥会(二階派)」の特別会員であり、党よりも二階派の論理を優先させるかのような振る舞いに、地方組織からは「全国の候補への冒涜行為だ」「公認権は幹事長の専権であり、二階氏は越権行為をしている」と批判の声が上がっているが、党幹部は「公示前のことだ」と問題視しない構えだ。

 二階氏は、かつて小沢一郎氏と共に自民党を飛び出し、あまたの党を渡り歩いた末に復党して、その後は着実に影響力を増していった。

 そんな二階氏が重点を置いて活動している、自公両党の公認候補が立候補しない全国でも数少ない「与党空白区」の一つ、兵庫12区の情勢を見てみよう。

●かつての保守王国、今では“山口党”


 兵庫12区は兵庫県西部の5市6町からなる県内でも大きな面積を誇る選挙区で、河本派(現大島派)領袖として総理候補にも挙げられた河本敏夫・元通産大臣の地盤だった旧兵庫4区の大半を占める。当時、河本氏としのぎを削ったのは、福田派の松本十郎氏や田中派の戸井田三郎氏らで、県内でも屈指の保守王国として知られていた。しかし現在は、小沢氏の誘いを受けて外務官僚から転身し、新進党、民主党と渡り歩き、菅内閣で内閣府副大臣、野田内閣で外務副大臣を務めた山口氏が、“山口党”とも呼ばれる強固な支持基盤を築いている。

 そんな兵庫12区に激震が走ったのは昨年12月のことだ。山口氏は「民主党に限界を感じた」と突然離党した後「特別会員」として二階派に入会し、自民党入りを目指す姿勢を明確にした。