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明菜、聖子、薬師丸って…若者は興味ゼロ歌手連発で視聴率低下の紅白 捨て合う若者とテレビ

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『第65回 NHK紅白歌合戦』公式サイト(「NHK HP」より)
 昨年大みそかに放送された『第65回 NHK紅白歌合戦』の平均視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区、以下同)は、第1部が35.1%、第2部が42.2%と前年よりも数字を落とした。松田聖子が初の大トリを務め、4年以上芸能活動から遠ざかっていた中森明菜の復帰、薬師丸ひろ子の初出場、サザンオールスターズのサプライズ出演、6組のジャニーズアイドル登場など話題は豊富だっただけに、意外なダウンとなった。

 一部報道によれば、出演した歌手側からも「日頃NHKにほとんど出演していない歌手が選ばれるのはおかしい」「最近売れた曲や過去のヒット曲ではなく、新曲を歌わせるのはいかがなものか」など不満が続出しているという。テレビ局関係者が話す。

「NHKはやたらと宣伝色を嫌う。わかりやすくいえば、サッカーのナビスコ杯は『Jリーグ杯』に言い換えられるし、古い話になりますが松本伊代がNHKに出演した時は『伊代はまだ16だから』という歌詞を『私まだ16だから』と変えさせたほどです。にもかかわらず今回出場した中森や長渕剛は新曲を歌いました。これは宣伝以外の何ものでもなく、NHKが歌手から非難されても仕方ないことでしょう」

 そこまでしてNHKが中森や長渕の出演にこだわった背景には、昨今のテレビ事情があるという。別のテレビ局関係者が語る。

「今のテレビの主要な視聴者層は40〜50代。あとは10代がアイドル目当てでチャンネルを合わせるくらいで、20代は恐ろしいほどにテレビを観ません。今回『紅白』に出演した松田、中森、薬師丸なんて、20代はまったく興味がない。でも、テレビを観る40〜50代にとってみれば大スターです。サザンや長渕だって、40〜50代への馴染みは抜群ですが、20代にとってはそこまでの存在とはいいにくい。『歌おう。おおみそかは全員参加で!』というテーマを掲げながら、実際には40〜50代狙いの構成だったといえます」

 要するに、NHKも視聴率を取りにきた構成だったわけだ。しかし、明確なターゲット層を決めた番組構成では、『紅白』が狙う視聴率40~50%には届かない。

「そこでSEKAI NO OWARI、きゃりーぱみゅぱみゅ、ゴールデンボンバーといった20代に人気の歌手も出演したが、そもそも20代から支持を集める歌手が少ないという事情もあり、結果として40〜50代向けの番組づくりとなってしまいました。これはテレビ界全体の傾向でもありますが、“国民的行事”である『紅白』だからこそ、若い世代をテレビに取り戻すような取り組みをすべきだったのではないでしょうか」(同)

 今回の『紅白』の視聴率低下は、テレビ界が抱える根深い問題を映し出しているといえよう。
(文=編集部)