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就活、最終面接に進む7割が女子?優秀で採用したい学生は女子ばかり?内定は男女半々の謎

文=昌谷大介/A4studio
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 濱田氏が行っている新入社員研修でも、そういった傾向は如実に表れているという。

「私はさまざまな企業の新入社員の方々と、年間200名ぐらいお会いしていますが、受講中にこちらの目をしっかり見てうなづくなど、一生懸命な態度をしているのは女性のほうが多いですし、受講感想文やちょっとした論文を書いてもらっても、女性新入社員のほうが質の高い文章を提出してきます。男性新入社員の方々の文章は、『こんな感じのことを書いておけばとりあえずOKでしょ?』というような書き方が比較的多く、彼ら自身の意思を感じ取りにくいです。実際に入社してきた男性でさえ、そういったケースが多いのが実情です」(同)

 多くの新入社員と接してきた濱田氏の実体験からも、面接時の男子学生たちの特徴も推して知るべし、ということだろう。

「また、時代的に、徐々に女性の社会進出が進んでいるという背景もあります。一昔前であれば、企業の管理職には『女子社員は、すぐに結婚や出産で辞めてしまう』というイメージをお持ちの方が多かったと思うのですが、そのイメージは過去のものになりつつあります。特に、平成に入って誕生したような企業はオーナーや経営者も若いため、そのあたりの感覚も女性に対しての偏見はないのでしょう。私の知人が経営する中堅IT企業のように、実力重視で採用を進めていった結果、くしくも女子社員の比率がとても高くなってしまったというケースもありますからね」(同)

●女子学生にのみ、最後に別のハードルが

 では、最終面接まで残るのは女子学生の比率が高いが、結局内定をもらって入社するのは男子学生の比率が高いという状況は、なぜ起こるのだろうか。

「これは女子学生には気の毒だなと思いますが、仮に最終面接に残ったのが男性3人・女性7人だとしても、採用担当としてはなんとなく男女のバランスを取りたくなってしまい、内定を出すのは男女半々にしてしまうという心理が働いているのではないかと思われます。まさに最終面接をした経営層や管理職の方が『女子社員は、すぐに結婚や出産で辞めてしまう』というイメージをお持ちのままということもあるでしょう。もしくは、それまでの面接で女子学生のほうが能力が高そうな人材が集まっていることはわかっていても、過去に男子学生メインで採用してきた企業だと、現実問題として自社で女子社員の比重を高めてうまく活用していけるのかどうか自信がない――といったケースも多いと思います。そういう意味で、女子学生には最終面接のみ、それまでとは違った別のハードルが出現してしまうといえます」(同)

 面接官からすると女子学生のほうが優秀に見えるという、昨今の就活戦線。「年々、女子にとって不利な状況は改善されている」(同)ということなので、きちんと努力をしている女子学生全員に公正な評価が下るようになる日も、そう遠くはないのかもしれない。
(文=昌谷大介/A4studio)

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