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民放最下位のフジ 決定が遅い、異動で企画消滅、関係者「仕事したくない」

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フジテレビ本社ビル(「Wikipedia」より/Defchris)
 年末年始(12月29日~1月4日)の週間平均視聴率で民放最下位(ゴールデン、プライムタイム/関東地区、ビデオリサーチ調べ)に転落してしまったフジテレビ。これは視聴率調査が始まった1963年以来初めてのことで、「万年ビリ」といわれたテレビ東京にもついに抜かれてしまったことになる。

 一部では、この結果を受けてフジテレビの亀山千広社長が激怒し、「これからは(現場に)口を出す」「4月以降、全バラエティ番組の制作費は5%カット」などの指令が下ったとされている。また、同局は昨年6月に全社員の3分の2に当たる1000人の人事異動を断行したばかりだが、今年1月1日付で各部署のプロデューサークラスの異動が相次ぐなど、なにやら落ち着かない様子だ。

 視聴率は低迷し、人事面でもゴタゴタしている感が否めないフジテレビ。そんな同局の現状について、業界関係者は次ように語る。

「番組制作会社のディレクターと一緒に特別番組の企画を担当したことがあるのですが、フジテレビはとにかく企画が決まるのが遅いです。何人もの上層部にお伺いを立てて、全員の意見が一致しないと採用されないようです。そのたびに要望が変わるので、何回も書き直す羽目になりました。そのかいあって社内プレゼンも順調に進み、良い放送枠が取れそうだとなった矢先に、夏の『1000人大粛清』が起きて担当者が異動になり、そのまま企画は立ち消えになってしまったのです。予算は潤沢なようなので、テレビ関係者にとって魅力的な局には違いないのですが、お家事情で企画が飛ばされるような体制や、最近の低視聴率ぶりを見ていると、あまり積極的に仕事をしたい局とはいえません」

 フジテレビといえば、1月4日に放送された『芸能界特技王決定戦 TEPPEN』の「ピアノ部門」で、アイドルグループ・HKT48の森保まどかが圧倒的な演奏を披露したにもかかわらず、不可解な採点で他の演奏者が優勝し、「やらせではないか」との声が相次いだ。また、昨年12月には同局と共にフジサンケイグループを形成するサンケイスポーツによってアイドルグループ・AKB48の高橋みなみとお笑いタレントの岡村隆史(ナインティナイン)の熱愛が報じられ、2日後の『めちゃ×2イケてるッ!スペシャル版』で2人が釈明すると報道された。しかし、実際は番組内のドッキリ企画であり、その宣伝手法をめぐって「ステマ」「やらせ」などと大批判を浴びた。

 そういった同局の感覚について、先の関係者は「フジテレビの体制は、市井の人たちの声が上層部に届きづらいようです。また、フジテレビは地上デジタル放送の開始に伴って、新聞などの番組表で右端に追いやられてしまいました。それが、局内のモチベーションに影を落としているともいわれています」と指摘する。

 相次ぐ人事異動も視聴率につながらず、挙げ句の果てにはやらせ疑惑で炎上してしまったフジテレビに、明るい話題は残っていないのだろうか。

「ただし、他局が手を出さないような企画の番組を放送しているのは驚異です。もう終了してしまいましたが『オデッサの階段』や『どぅんつくぱ』、最近では『ヨルタモリ』『テラスハウス』などの独特な番組は、決して大衆受けはしないものの、一部で人気が沸騰する内容といえるでしょう。これからフジテレビの若いクリエイターたちが腐らずにがんばれば、視聴者はまた振り向いてくれると思います」(同)

「腐ってもフジテレビ」ということだろうか。視聴者としては、良質なコンテンツが楽しめれば、それでいい。いずれにせよ、フジテレビの復権はテレビ業界全体の盛り上がりにもつながる気配があるだけに、巻き返しに期待したいところだ。
(文=編集部)