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遺伝子検査ビジネスの「検査の質」と「科学的根拠」を問う

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健康・医療情報でQOLを高める~ヘルスプレスより】

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DTC遺伝子検査は疾患の診断には結びつかないのは明白shutterstock.com

 世界各国の企業がしのぎを削る「遺伝子検査ビジネス」。DTC(消費者向け)遺伝子検査の問題点を洗い出していきたい。

 DTC遺伝子検査の問題点の第1点は、検査の質だ。

 ヒトの遺伝情報は99.9%以上が同じだが、わずか0.1%以下の遺伝子の差によって、眼の色や体型などが違ってくる。これが、個人が持つ特定の遺伝子配列の違い、SNP(スニップ=一塩基多型)である。

 SNPを簡単に言えば、遺伝子配列の中の1カ所だけが他の核酸塩基で置き換わっている現象である。遺伝子の塩基が1つ抜けるだけで、奇形や疾患の異常として現れるが、他の塩基に入れ替わっているだけなら、個人の個性や特徴として現れるにすぎない。

 DTC遺伝子検査は、この個人が持つ特定の遺伝子配列の違いであるSNPと、疾病の発症リスクや体質などの関連性の情報を提供するサービスだ。つまり、利用者と同じSNPを有する集団の平均的な疾病の発症リスクの確率や体質の傾向などを、統計的に分析するだけ。もちろん医療上の確定的な診断ではない。