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公害か自己暗示か…携帯基地局に苛まれる「電磁波過敏症」の孤独

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【本と雑誌のニュースサイトリテラより】

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『ルポ 最後の公害、電磁波に苦しむ人々』(花伝社)

 携帯電話各社のCMでは、とにかく「つながりやすさ」が繰り返しアピールされる。他社と比較し、自社が最もつながりやすいとアピールする比較広告も目立つ。通話料金は契約プランによって煩雑なため、端的に「一番安い」と打ち出すことが難しい。一方で「つながりやすさ」は明示しやすいのだ。

「つながりやすさ」を強めるためには、通信エリアの拡大が至上命題となる。携帯基地局を方々へ設置していくのが急務だ。基地局が張り巡らされることで、例えば山岳事故の際に、携帯を頼りに救出されるケースが生まれたりもする。「圏外」が少しでも狭まることは、誰にとっても望むべきことだと疑わない。

 黒薮哲哉『ルポ 最後の公害、電磁波に苦しむ人々』(花伝社)を開き、電磁波過敏症を患った人たちが、必死に圏外を求めて居住場所を移し続けている事例を知ると少なくとも「誰にとっても望むべき」ではないことに気付かされる。電磁波過敏症とは、微弱な電磁波を浴びることで、頭痛、めまい、吐き気などが生じる症状のことで、癌や流産など、様々な健康被害との関連性も取り沙汰されてきた。とりわけ携帯基地局の近くに住む人たちにこの症状が数多く生じている。しかしながらWHOの発表によれば、「これまで20 年以上にわたって多数の研究」が行われてきたが、「今日まで、携帯電話使用を原因とするいかなる健康影響も確立されていません」(WHOファクトシート193)という。