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料理は科学 ~最先端調理法から添加物の応用法まで~

極上ローストビーフ、自宅で安く&手間なしでつくれる!硬い米国肉が和牛並みに!

文=へるどくたークラレ/サイエンスライター
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真空低温調理を始めよう

極上ローストビーフ、自宅で安く&手間なしでつくれる!硬い米国肉が和牛並みに!の画像2家庭でも低温調理できる装置。熱帯魚用のヒーターとサーモのセットのようで、鍋の温度を摂氏60度前後に維持し続けることができる。価格も手ごろ

 真空低温調理に必要な機材は、真空パック機と恒温槽です。家庭用向け恒温槽の例としては、「Anova Precision Cooker」(米Anova)などがあります。輸入費用を含めても2万5000円程度です。国内の製品としては、TANICAのヨーグルトメーカー「ヨーグルティア」は使い勝手がよく値段も数千円と安いので、お試しにオススメです。また、真空パック機も安くなっており、国内の電化製品店で数千円から販売されています。

 さて、真空低温調理とは、真空パックした食材を恒温槽で摂氏60度前後に維持し、数時間ゆっくりと熱を加える調理法です。

 肉は熱を加えられると、「変性」と呼ばれる化学変化を起こします。タンパク質の分子が熱によってねじれて形が変わり、柔軟性を失っていくのです。例えば、卵を焼いた場合、成分は変わりませんが、タンパク質の立体構造が変わることでドロドロの液状からパラパラした固体へと変わるのが変性です。栄養面では、体内で消化しやすくなり、アミノ酸が形成されてうま味が増すなど、生とは違う性質に変わります。

 とりあえず、恒温槽がないことには話が進みません。炊飯器の保温モードやヨーグルトメーカーでも代用可能ですが、温度が高すぎたり低すぎたりムラがあったりと不都合が生じやすく、あまり出来栄えには期待できません。

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