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マック、失われた清潔感 なぜピカピカだった店舗がボロボロに?

文=山口芳生/ジャーナリスト
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 マクドナルドが24時間営業をスタートさせたのは06年5月。原田氏が社長に就任して2年目を迎えた時だ。06年の春、同社は「今後の成長戦略」としていくつかの施策を打ち出しているが、そのひとつに「既存事業のより経済的・効率的な事業展開」のために「24時間営業に向けた深夜営業の拡大」を掲げている。要するに、販売する時間帯を広げて売り上げを伸ばすことにしたのだ。

 これを受けて、まず200店舗で24時間営業を開始、順次拡大されていった。この当時、東京・渋谷宇田川町のマクドナルドなど24時間化した店舗を何度か見に行ったが、客席の傷み具合がこれまでのマクドナルドからは想像できない状態であった。

 その後、既存店のリニューアルが進み、また24時間営業における店舗管理技術などが構築されたこともあって、外見上はきちんとCleanlinessが保たれているように思える。しかし、以前のような「ここまでやるのか」と唸ってしまうほど徹底したCleanlinessの哲学は失われてしまったのであろう。仕組みも変わってしまったし、原田体制の下で、かつてのマクドナルドの良さを保ってきた社員や社員出身のFCオーナーも去ってしまった。だから、異物混入などが続出してしまう企業体質になってしまったのだろう。

 13年度連結決算で2期連続の減収減益となったマクドナルドでは、14年度には24時間営業の1800店舗のうち300店舗で営業時間の短縮を実施している。延長した分の人件費や水道光熱費を回収できるだけの売り上げが上がらず、また“マック難民”やホームレスの利用で社会問題化したことがその理由だが、そこに「QSCのレベルアップのために」という発想がないと、いつまでたっても異物混入などの安全問題はなくならないだろう。
(文=山口芳生/ジャーナリスト)

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