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山田修「展望!ビジネス戦略」

セブン&アイ、鈴木会長の“逸脱”行為 次男が取締役就任、世襲のような人事の違和感

文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

 康弘氏は、今回の役員就任決定までに経験も十分に積んで実績を示している。1996年にソフトバンクに入社するや、99年にはイー・ショッピング・ブックス(09年12月にセブンネットショッピングに社名変更)を設立して、代表取締役社長に就任した。同社はトーハンやヤフーからの出資を受けたが、若くしてこのような著名企業が出資した企業の社長に就任するというのは、なかなかのことだと思う。

 ところで、トーハンというと鈴木会長が新卒から7年半、イトーヨーカ堂に転じるまで在籍し、関係が深かった会社だ。鈴木会長は現在でもトーハンの取締役で、一時は副会長の職にあった。鈴木会長の後継者は、セブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長でほぼ固まっているといわれているので、康弘氏の役員就任がまさか世襲などということはないのだろう。

 しかし、筆者なら「李下に冠を正さず」あるいは「痛くもない腹を探られたくない」という経営行動を選ぶ。
(文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役)

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

経営コンサルタント、MBA経営代表取締役。20年以上にわたり外資4社及び日系2社で社長を歴任。業態・規模にかかわらず、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評される。実践的な経営戦略の立案指導が専門。「戦略カードとシナリオ・ライティング」で各自が戦略を創る「経営者ブートキャンプ第12期」が10月より開講。1949年生まれ。学習院大学修士。米国サンダーバードMBA、元同校准教授・日本同窓会長。法政大学博士課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。著書に 『本当に使える戦略の立て方 5つのステップ』、『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(共にぱる出版)、『あなたの会社は部長がつぶす!』(フォレスト出版)、『MBA社長の実践 社会人勉強心得帖』(プレジデント社)、『MBA社長の「ロジカル・マネジメント」-私の方法』(講談社)ほか多数。
有限会社MBA経営 公式サイト
山田修の戦略ブログ

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