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「ココロに効く(かもしれない)本読みガイド」山本一郎・中川淳一郎・漆原直行

壮大な経営者あるある 終わりなき運との苦闘、功労者を切る決断、成功を確信直後の撃沈

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 数少ない難点は「そうはいっても、お前もそれなりに悪いことしただろ」という話があまり盛り込まれていないところです。やむにやまれず上手く立ち回った結果、望まない退職を強いられたり、大口クライアントからの契約変更の余波を食らって玉突き的にディールを解消されて損失を計上したりした会社のその後については、当然ながらほとんど触れられてはいません。

 どうしても「俺はこんなに苦労しているんだ」という内容が前に出てきてしまうことと、現在の市場の環境やキャピタルの原理に沿って忠実に経営することでゴールデンパラシュート気味な回収をした著者だけに、現在の狂ったベンチャー界隈についての客観的な考察はあまりありませんが、それはまあしょうがないのかなと。

 そういうわけで、10年後ぐらいに「2015年はこうだったなあ」と思い返すのにふさわしい本じゃないでしょうか。過去の類書としては、『ビットバレーの鼓動』(日経BPコンサルティング/荒井久著)とか『ネット起業! あのバカにやらせてみよう』 (文藝春秋/岡本呻也著)といったところでしょうか。自炊したデータをさらさら読み返してみると懐かしすぎて鼻水が出たという、清清しく晴れた心地よいゴールデンウィーク前の昼下がりでした。
(文=山本一郎)

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