NEW

コカ・コーラが窮地!自販機争奪戦でサントリーに破れ、首位陥落か?業界再編の目にダイドー

【この記事のキーワード】

, ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

サントリーホールディングス本社(「Wikipedia」より/663highland)
 日本たばこ産業(JT)の自動販売機子会社ジャパンビバレッジホールディングス(HD)の争奪戦に、サントリー食品インターナショナルが勝利した。もともとサントリー食品は、傘下のサントリーフーズを通じジャパンビバレッジHDの議決権12.0%を握る、第2位の株主だった。今回JTの持ち株を取得することで、82.5%を握る筆頭株主になる。

 4月17日の1次入札にはサントリーHD、アサヒグループHD、キリンHDのビール系飲料メーカーのほかに、イオンなどの小売り企業やファンドなどが名乗りを上げた。2次入札を経て今夏に売却先が決まるとされていたが、サントリーHDが5月25日、JTから1500億円で取得することで合意したと発表した。

 JTが売却するジャパンビバレッジHDは自販機業界4位で、約26万台の自販機を保有する。「JTの自販機をどこが買収するかで、飲料業界の勢力地図が劇的に塗り替わる」(業界筋)とみられており、買収額は1000億円規模に上る争奪戦になるとみられていたが、フタを開けてみたらさらに50%も高い1500億円に跳ね上がった。

 ジャパンビバレッジHDは、自動販売機で飲料や食品を販売する専業オペレーターであり、もともとはオフィスコーヒーサービス企業の自販機部門だった。1998年4月にJTが株式の過半数を取得して子会社に組み入れ、社名をユニマットコーポレーションからジャパンビバレッジに変更。10年に持ち株会社ジャパンビバレッジHDを設立して、ジャパンビバレッジを吸収合併した。

 ジャパンビバレッジHDは、14年12月期(同年3月から12月に決算期を変更したため、9カ月の変則決算)の売上高は1204億円、純利益は14億円。グループ従業員4600人を抱える。JTは保有株式70.5%を、すべて売却する方針だった。

 缶コーヒーやペットボトルのお茶などの清涼飲料を扱っている自販機市場は、縮小傾向が続く。日本自動販売機工業会の統計によると、14年末の清涼飲料自販機の設置台数は220万台。11年末の245万台から1割強、25万台減った。

 コンビニエンスストアのいれたてのコーヒーの攻勢に、缶コーヒー市場が奪われたからだ。コンビニ大手5社のコーヒー販売は14年度は計14億杯と、前年度の倍に達する勢いとなった。

サントリー、コカ・コーラを射程圏内に

 減少が続く自販機市場で勝ち抜くための早道は、JTの自販機26万台を手に入れることだ。自販機業界首位の日本コカ・コーラの自販機台数は83万台。買収に名乗りを上げたサントリー食品は49万台、アサヒ飲料は27万5000台、キリンビバレッジが21万台。ジャパンビバレッジHDを獲得できれば、首位の日本コカ・コーラに迫るチャンスが巡ってくる。