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今や塾もネットで選ぶ 塾情報サイトが急成長 インターンに3000人の学生が殺到

構成=中原宏実/経済ジャーナリスト
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教育全般に事業を広げたい

–「塾ナビ」以外の分野はいかがですか?

山木 塾に近い、家庭教師派遣などの周辺領域についても徐々に成長しています。「民間教育市場」と呼ばれる分野は、このほか幼児教育や習い事などのニーズがあります。今後、教育業界全般についても事業を広げていきたいと考えています。

–金融分野も手がけていますが、世の中に「選び方に対するニーズ」があるということでしょうか?

山木 何かサービスを受けたり、買い物をする時には、最近はネットやスマホで調べるという行動が伴いますが、こうした際に「比較」「クチコミ」といったニーズは強くあると思います。私たちのビジネスは、そうした傾向の追い風を受けています。特に、金融の世界はチラシがないので、ネットは非常に重要で市場も大きいです。

–コンサルティングというのは、どんなイメージでしょうか?

山木 教育や金融に関するメディアを展開していると、「ホームページを作ってほしい」「ウェブでの集客方法を教えてほしい」というニーズが連動して生まれてきます。そうした時に、「同時に、課題解決も行いましょう」というのがコンサルティングのイメージです。

–イトクロといえば、学生向けのインターンシップも有名です。有名大学の学生が多く参加し、その中から御社に就職する人も多いと聞きます。

山木 対価をいただくビジネスではありませんが、多くの学生に参加してもらっており、もちろん当社の採用にも結びついています。世の中では、一口にインターンシップといっても、形式的な内容だったり、偉い人に会うことが目的だったりするケースも多いのですが、当社のインターンシップは「新規事業創出インターンシップ」と呼ばれるもので、自分が起業するつもりで実際に事業計画や収支計画を作ってもらい、リアルなビジネスの視点から徹底的に議論します。多い時は、夏だけで2000~3000人もの応募があります。

–ユニークなアイデアなども出てくるのですか?

山木 参加者の刺激にはなっていると思います。このインターンシップをきっかけに翌日から起業を志す人もいますし、就職活動などで目指す方向性が変わる人もいます。学生の人生の岐路において、いい意味でのきっかけや刺激になっているのかなと思います。

–今後の御社が目指す方向について、どんなイメージをお持ちですか?

山木 基本的に、事業は拡大方向です。教育をひとつの大きな軸として、教育のナンバーワンメディアになるために投資や拡大を続けています。もちろん、それ以外に新規事業への参入などについても検討しています。特に学校領域については、全方位でメディア化して、幼稚園から中学、高校、専門学校、大学に至るまで、比較しながら選べる時代にしていきたいと思っています。
(構成=中原宏実/経済ジャーナリスト)

【株式会社イトクロ】
2006年3月設立。資本金3000万円。本社は東京都港区赤坂2-9-11。従業員89人(2015年2月末現在)

【山木学氏】
2002年、慶應義塾大学大学院修了後、リクルート入社。カカクコムなどを経て06年、イトクロ取締役に就任。09年に同社の代表取締役就任。

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