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大崎孝徳「なにが正しいのやら?」

丸亀製麺、スゴイ期待感の新カフェがイマイチ感満載のワケ 多角化事業の難点と課題

文=大崎孝徳/名城大学経営学部教授

多角化事業の難しさ

 前述した通り、多角化事業経営資源の有効活用、変わりゆく環境への対応などメリットがあります。しかし、机上で正しそうに見えても、実際にはなかなか難しいものだとあらためて感じた次第です。

 起業の王道に関して、もちろん儲かるか否かは重要な問題ですが、そうした計算より、「自分が好きで好きで仕方がないことを社会に広めたい」といった熱い思いが何より重要であると思います。そうした思いは末端のスタッフ一人ひとりに浸透していくはずです。特にカフェは、経営者の持つこだわりが商品や顧客へのサービスに大きな差を生みます。クローバー珈琲焙煎所は、店舗やメニューの構成などは素晴らしいのですが、個人的に大満足とまでいかなかった理由は、こういう点にあると思います。

 香川県は「うどん県」ということで、滞在中うどん三昧でした。どの店も、うどんに対する愛、こだわり、プロフェッショナリズムにあふれていました。例えば、あるうどん店では、天かすが大きさごとに3つに分けられていました。「さすが本場」「さすがのこだわり」と大変驚いた次第です。

 このようなこだわりが、店の魅力、顧客満足につながっていくのではないでしょうか。
(文=大崎孝徳/名城大学経営学部教授)

大﨑孝徳/香川大学大学院地域マネジメント研究科(ビジネススクール)教授

大﨑孝徳/香川大学大学院地域マネジメント研究科(ビジネススクール)教授

香川大学大学院地域マネジメント研究科(ビジネススクール)教授。1968年、大阪市生まれ。民間企業等勤務後、長崎総合科学大学・助教授、名城大学・教授、神奈川大学・教授、ワシントン大学・客員研究員、デラサール大学・特任教授などを経て現職。九州大学大学院経済学府博士後期課程修了、博士(経済学)。著書に、『プレミアムの法則』『「高く売る」戦略』(以上、同文舘出版)、『ITマーケティング戦略』『日本の携帯電話端末と国際市場』(以上、創成社)、『「高く売る」ためのマーケティングの教科書』『すごい差別化戦略』(以上、日本実業出版社)などがある。

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