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血液1滴、3分でがんが見つかる画期的検査法!超早期発見が可能に

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「Thinkstock」より
 6月に「血液1滴を使い、3分以内にがんの有無を診断できる」方法が発表されました。それも、1年以内の臨床応用を目指しているといい、大いに注目されています。

 この血液検査法を開発したのは兵庫県神戸市中央区の医療機器メーカーのマイテックと東京都江東区の昭和大学江東豊洲病院のグループで、世界で初めてとなる検査です。すでに日本と中国で特許を取得しています。

 その検査法は、まず血液を遠心分離器で分離し、血液成分を1滴だけ2013年にマイテックが開発した特殊な金属チップにたらします。この血液成分の中にがんが免疫に攻撃された時に血液中に溶け出る「ヌクレオソーム」という物質があると、金属チップと反応します。そこに、紫外線を当てて蛍光顕微鏡で見ると、ヌクレオソームがある人(=がん患者)の血液成分は発光するのです。ここまでの検査にかかる時間は、早ければわずか3分、遅くても10分で判明するそうです。

 ただし、すべてのがんがわかるわけではなく、現時点では膵臓がん、胃がん、大腸がんの3種類だけのようです。この3つについては、初期でも発見できるといいます。通常、CT(コンピュータ断層撮影)検査では5ミリ程度のがんまでは発見が可能。ところが、今回の検査は1ミリ程度のがんでも発見できるといい、まさに超早期発見です。

 しかし、気になることがあります。それは体に膵臓がんのあることがわったとしても、CT検査などでは5ミリ以下の小さながんは発見できないため、それがどこにあるかわかりません。そうすると、患者は不安な毎日を送ることになるのではないでしょうか。

「検査で見落としがあったのではないか」「どこかほかのところにがんがあるのかもしれない」などと、考えなくてもいいことをついつい考えてしまうかもしれませんが、がんが超早期であれば問題はありません。その後も継続して検査を受けることで、進行をチェックできるといいます。

 そして超早期にがん治療ができれば、胃がん、大腸がんは内視鏡で治療できます。ただし、膵臓がんはそうはいきません。早期発見のメリットをがん患者が享受するためにも、膵臓がんでも体に負担をかけない治療法を早くに開発してほしいものです。
(文=松井宏夫/医学ジャーナリスト)