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犯罪多発地だった江東区、人気エリア化&人口増の謎 高い利便性、手厚い金銭援助…

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江東区の人気スポットのひとつ「お台場海浜公園」(「東京の公式観光サイト」より)
 総務省統計局が6月22日に発表した日本の人口推計は6月1日現在、1億2689万人となっており、2010年以降明らかな減少傾向だ。その一方、三大都市圏(東京、名古屋、関西)は人口増加が続き、全人口の過半数を占めるに至っている。特に東京は、全人口の約3割が集中している。

 その東京でも、オリンピックが開催される20年以降は人口が減少していくと予想されている。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、23区の多くは40年までに人口が横ばいか減少するとしている。しかし、その中にあって江東区は増加するとみられている。それはなぜだろうか。

江東区人気の秘密

 まず、利便性が挙げられる。江東区内には、地下鉄を中心に28の駅があり、バスの路線も多い。区内中心部から東京駅までタクシーに乗っても数千円という距離なので、都心部在勤者にとっては至極便利だといえる。

 半面、都心から近ければ不動産価格や家賃が高くなりがちだが、江東区は法外な値段にはなっていない。23区の平均値よりやや高い程度で、都心からの距離に比べて考えると割安感さえある。

 さらに、大型ショッピングセンターが続々オープンしており、買い物がしやすくなっている。買い物に訪れる人が増えれば、街のイメージが向上して移住者も増えてくる可能性がある。「アーバンドック ららぽーと豊洲」「ヴィーナスフォート」「アリオ北砂」「南砂町ショッピングセンターSUNAMO」などは、若者が連日多く集まる人気スポットとなっている。ショッピングセンターだけではなく、キッザニアなどの人気スポットやお台場のような観光地、人気ショップ、祭りやイベントの影響を受けて、江東区全体の好感度も上がっている。

 江東区のうちでも、門前仲町、木場、清澄白河、森下、亀戸、豊洲、有明に住みたいと考える人は、ここ数年急増しているといわれる。実際に、江東区は若い夫婦が移住する割合が都内の他区よりも高い。そのため、待機児童が都内で最も多いレベルで、大きな課題となっている。それでも子育て世代夫婦が増えているのは、中学3年生まで医療費助成や児童手当の支給があり(児童手当は15歳になるまで)、幼稚園入園料補助金を増額するなど、行政施策として子育て支援をしてきた効果が表れているといえる。

 また、23区内でトップクラスの緑地面積を誇り、住環境は良い。さらに、ひと昔前には「都内有数の犯罪発生率」といわれるほど治安の悪いイメージが強かったが、ここ10年は減少傾向にあり、昨年度の犯罪発生率は1.18%と都内上位にまで改善している。しかも、そのほとんどが自転車盗などで、凶暴な犯罪は少ない。