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忙しくない優良企業なのに、なぜ1割もメンヘラ?仕事で心が折れそうなら“逃げろ”!

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「Thinkstock」より
 今回は、企業とメンタルトラブルについてまとめてみたいと思います。

 一般的な会社勤務をしているビジネスパーソンの心が折れるのは、どんな時でしょうか?

 最も多いパターンは、すでに前向きなモチベーションを失った状態で、突発的な繁忙期や異動により強い負荷がかかるケースです。いわゆる「業務過多で心が折れてしまうパターン」はこれです。確かに、繁忙期は平時より残業時間などが長くなりがちですが、必ずしも当人だけが突出して忙しいわけではありません。

 以前、筆者の顧客に「従業員の1割がメンタルトラブルを発症している」という中小企業がありました。専門医のアドバイスを受けたり有給取得の推進を進めたりしても、状況はほとんど改善しなかったといいます。そもそも、その企業は長時間労働とも過酷なプレッシャーとも無縁の優良企業です。

 結局のところ、原因は以下のようなものでした。

1.経営が低位安定しており、トップ自身にビジョンがない。そのため、管理職や現場にもビジョンがない。
2.平均年齢が高止まりして人事が極めて硬直的であり、過半数の従業員が“上がり待ち”状態。
3.突発的な繁忙期や業務のやり直しなどは日常的に発生しており、それらは現場レベルで対応せざるを得ない。

 要するに、組織全体のモチベーションが低く、心が折れやすい状態が集団的に出現していたわけです。そこで、組織としてのビジョンと各人のミッションを明確にした上で、人事制度をある程度流動的なものに見直し、組織の若返りを進めることで、5年がかりで状況は一定の改善が見られました。

 逆に、第一線で忙しく働いていた人が、ローテーションによってわりと暇な部署に異動した後で調子が悪くなるというケースも、意外に多く見られます。モチベーションの対象が急に消えたことで、一時的に心が折れやすくなっている状態といえます。世間一般で「あの人は無理をしすぎたから反動が来た」と言われるケースは、たいがいこのパターンです。

 注意すべきなのは、こうしたケースのほとんどが管理部門や管理職といった第三者にはわからないということです。特に管理部門などは残業時間の長さくらいでしかチェックできないので、従業員の心が壊れてから初めてケアを始めることになります。