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中国人、なぜ日本でコンドーム爆買い?薄型が人気、中国内で粗悪品蔓延が問題化

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オカモト「ゼロワン」
 ジャスダック上場のコンドーム大手、不二ラテックスの株価は7月7日、年初来高値の393円をつけた。同社のコンドーム増産が報じられたことが買い材料となった。同社は栃木工場に数億円規模の新設備を導入し、2016年度の生産量を14年度比で3割増やすという。

 特に中国をはじめとする海外で、旺盛な需要が見込まれている。薄型コンドームは中国の百貨店などで販売されており、現地では高級品だが、円安効果もあって相対的に割安感が出ており、取り扱う店舗が増えている。

 不二ラテックスは1949年3月、岡本理研ゴム(現オカモト)から独立したコンドームのメーカー。水枕やゴム風船なども生産するが、近年は産業機械向け緩衝器(急激な衝撃を緩和する装置)が主力事業になっている。本社ビルがコンドームに近いかたちをしていることが有名で、しばしばメディアなどで取り上げられることもある。

 創業事業であるコンドームの業績は低迷していた。15年3月期連結売上高は前期比4.6%増の67億円だが、純利益段階では1億5900万円の赤字(前期は1億6300万円の黒字)に転落した。赤字転落の原因はコンドームの不振だった。コンドームは売り上げが年々、落ちていた。コンドームを中心とした医療事業の売り上げは17億8500万円に減少、3億4800万円のセグメント赤字となり、これが全社の業績の足を引っ張った。

 にもかかわらず不二ラテックスは、コンドームを増産する。狙いは市場が縮小していく国内ではなく、需要が大きい中国市場だ。

 今年に入り、他のコンドームメーカーの株価にも異変が生じ、上昇を続けた。東証1部上場のオカモトは7月27日、年初来高値の600円をつけた。東証2部上場の相模ゴム工業は7月24日、年初来高値を更新し740円を記録した。年初来安値395円(1月19日)の1.9倍という暴騰ぶりだ。オカモトは国内市場では50%のシェアを占め、世界シェアは第3位である。

中国人観光客の「爆買い」


 こうした動きの要因としては、中国人観光客の「爆買い」がある。この2年間で人民元の価値は対円で4割上昇し、個人観光ビザの発給要件が緩和されたこともあり、日本への旅行はかつてないほど手軽になった。今年2月、春節の休みを利用して訪れた中国人観光客による爆買いで、予想以上に売り上げを伸ばした百貨店や家電量販店の株価が上昇したのは記憶に新しい。