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実務に弱いコンサルタントが多いのはなぜ? 実務に強いコンサルとの違いと見分け方

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※画像:『事業デューデリジェンスの実務入門』著:寺嶋直史/中央経済社

 2015年1月28日、国内航空3番手のスカイマークが経営難から民事再生法の適用を申請し、大きな注目を集めた。さらに、その後も再生計画案をめぐりさまざまな意見が飛び交っている。

 一度経営難に陥った企業が再生を果たすのは大変なことだが、経営努力の結果、再生できた会社も少なくない。そして、その背後にいるのは、企業の状況を客観的に把握し、適切なアドバイスを与えるコンサルタントの存在だ。

■そもそもコンサルタントとはどういう役割を果たすべきなのか?

 コンサルタントの元になっている「consult」という英単語は、「助言を求める」「相談する」という意味を指す。そこから、いわば「顧問」として、企業の状況を把握し、適切な助言を行う人のことをコンサルタントと呼んでいる。

 このコンサルタントは細分化されており、事業再生を専門に扱う人もいる。

 元東芝のトップ営業マンで、2010年に独立し、事業再生専門のコンサルティング会社を立ち上げた寺嶋直史氏が上梓した『事業デューデリジェンスの実務入門』(中央経済社/刊)は、再生のためにコンサルタントが使っている思考法やノウハウをまとめた入門書だ。デューデリジェンスとは「対象となる企業を調査し、評価する」活動である。

 事業再生が必要な「再生企業」では、「業績悪化」「資金繰り難」「借入過多による返済難」という3つの事象が起きている。事実上デフォルト状態に陥ったギリシャと同じように、赤字が膨らみ、資金がなくなり、返済が困難という状況だ。

 そこから再生するためには、売上を伸ばし、営業利益率を高めたり、リストラクチャリングなどで経費削減を行うなどして、入金を増やし出金を減らすことが求められる。そうした事業全体の見直しを行い、経営のための戦略を考えるのが事業再生コンサルタントの役目なのだ。

■勉強をしても実務に活かせないコンサルタントが多いのはなぜ?

 事業再生の現場は極めて複雑だ。たくさんの問題が絡み合い、長い年月を経てそのような状況になってしまっている。

 そのため、現状を分析するための方法であるフレームワークを使おうとも、複雑化した問題に対してどれを使えばいいのか、具体的にどう当てはめればいいのかが分からず、いくら勉強をしても実務に活かせないというコンサルタントも多いという。その結果、その企業が持っている問題が正しく理解されず、企業側も不幸な状況に陥ってしまう。コンサルタントとは逼迫している企業を冷静に分析し、適切なアドバイスを行う役割が求められるが、その一方でコンサルタントの判断ミスが命取りになる可能性もあるだろう。

 だからこそ、コンサルタントはいきなり実行支援に入らず、まずは「現場」を見ながら、調査を行い、報告書を作成して問題点をあぶり出すことから始めなければいけない。

 こうした現状を改善するために書かれたのがこの『事業デューデリジェンスの実務入門』である。信頼されるコンサルタントになるためには実績を上げる必要があるが、勉強不足が続けばそれすらも叶わないだろう。一人でデューデリジェンスを行うためのスキルを得ることができるので、独立してコンサルタントを行っている人は参考にしたい一冊だ。
(新刊JP編集部)

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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。