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ホワイトカラーの職は消えていく 有名大学を出ても無意味な時代に

構成=編集部

–人工知能の進化に伴って、非常に大きな変化が起ころうとしていますね。

茂木 今までは、そこそこの学力を持った人は、そこそこいい大学に入り、そこそこいい会社に入り、そこそこいい生活ができていました。つまり、偏差値の高い大学に進学する意味がありました。しかし今、まるでスポーツの世界のように厳しい競争になろうとしています。

 例えば、野球やサッカーの競技人口はとても多いですが、プロとして食べていける人はほんの一握りです。そこに至らない高校野球、高校サッカーなどでちょっとうまいレベルの人たちは、野球やサッカーでは食べていけません。

 勉強は、トップレベルではなくても、そこそこできていれば、そこそこ食べていけましたが、これからは、それでは食べていけなくなると思います。

オリジナリティを磨かなければ生き残れない時代になる

–多少勉強ができるだけでは生き残って行けない時代になるということですね。

茂木 今までは、有名大学を出ていれば、それだけでポジション取りで多少優位でしたが、そのような時代が終わろうとしています。ビジネスパーソンは、「自分にしかできないこと」を突き詰めて磨くしかありません。魚類学者のさかなクンやYouTuberのマックスむらい氏は独自の情報発信方法を得て新しい生き方を確立させました。今後も、ITなどの発展に伴ってさまざまな生き方が容易にできるようになるでしょう。

 しかし、さかなクンやマックスむらい氏のように余人の追随を許さないレベルのオリジナリティがなければビジネスパーソンとしては輝かないでしょう。有名大学を出た程度の知識・知能は人工知能に置き換えられてしまうのです。

–ブルーオーシャン(新規開拓市場)で自分の生きる道を自分で切り拓いていくバイタリティが必要ですね。

茂木 レッドオーシャン(既存市場)はデータの蓄積があるので、人工知能に人間はかないません。人工知能はデータがない分野の未来予測ができないので、その部分で挑戦し続ける人でなければ、ビジネスで成功するのは難しいでしょう。

–感情を搭載したロボットが開発され話題となっていますが、人工知能はさらに人間に近づいていくのでしょうか。

茂木 感情のモデルはありません。人工知能はパターン認識と最適化でしかありません。感情をモデル化できないということは、機械に搭載することもできません。したがって、感情は人間が持つ強みのひとつであり続けるでしょう。

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